著者
佐藤 信 蓼沼 誠 大場 俊輝 高橋 康次郎 小池 勝徳
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.387-390, 1976-05-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
10

FPD付ガスクロマトグラフを用いて, 白米および醸造工程中の揮発性硫黄化合物の変化について検討し, 次の結果を得た。1.精米歩合75%白米から揮発性硫黄化合物としてメチルメルカプタン, ジメチルスルフィド, ジメチルジスルフィドが検出された。2.古米からはジメチルスルフィドはほとんど検出されなかった。3.白米蒸きょう時留液から硫化水素, メチルメルカプタン, ジメチルスルフィド, ジメチルジスルフィドが検出され, その最大量に達する時間に各白米間で差異がみられた。4.製麹工程における揮発性硫黄化合物の変化はごく微量であった。5.醪からは硫化水素が検出された。