- 著者
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寺本 昌弘
曽根 岳大
高田 耕平
小縣 開
齋藤 啓太
和泉 拓野
高野 昂佑
長尾 茂輝
岡田 陽介
田地 規朗
河村 俊邦
加藤 章一郎
前川 隆彰
小林 彩香
小林 真一
佐藤 謙
木村 文彦
- 出版者
- 一般社団法人 日本血液学会
- 雑誌
- 臨床血液 (ISSN:04851439)
- 巻号頁・発行日
- vol.61, no.6, pp.598-604, 2020 (Released:2020-07-03)
- 参考文献数
- 18
2011年1月から2018年2月までに再発indolent B-cell lymphomaに対し,当科で施行したrituximab併用bendamustine(BR)療法の治療成績を後方視的に解析した。病型は濾胞性リンパ腫(follicular lymphoma, FL)42例(67%)が多く,FL症例で治療を完遂した群の無増悪生存期間(progression free survival, PFS)の中央値は未到達であった。また治療開始から5年間のCD4陽性T細胞数を解析したところ,長期にわたり200/µl前後を推移する症例が多かった。BR療法は再発indolent B-cell lymphomaに対し有用な治療であり,特にFLにおいてはBR療法を完遂することがPFSの改善に重要である。また治療後は細胞性免疫不全が顕在化するため,5年程度は感染症の発症に注意するべきかもしれない。