著者
小西 洋平
出版者
社会政策学会
雑誌
社会政策 (ISSN:18831850)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.110-121, 2015-03-30 (Released:2018-02-01)

本稿の目的は第二帝政期における共済組合の特徴を明らかにすることである。共済組合はル・シャプリエ法の成立以降,政府から認められた唯一の扶助組織であった。第二帝政期になるとこの共済組合に中央集権化,名望会員制の導入,キリスト教の採用という3つの要素が付与され,帝政共済として大きく発展していく。共済組合の管理運営に携わった社会カトリック主義者たちは宗教的規範と同時に合理的な生活態度を求めるプレヴォワヤンスという規範を労働者たちに根付かせていった。国家とキリスト教による管理を甘受しながら発展した共済組合であったが,女性に対しては改革者として現れた。第二帝政期までの共済組合が男性に独占されていたのに対して,帝政共済は女性がより参加しやすいという特徴を持っていた。本稿はこのような共済の多義性に注目しながら,その特徴を明らかにすることを試みる。
著者
Bruce S. XIN 佐藤 直正 丹那 晃央 大石 泰生 小西 洋平 清水 史彦
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.515-526, 2018-11-25 (Released:2018-11-22)
参考文献数
29

筆者らは,エチレンと極性モノマーの共重合について研究を行ってきた.G. C. Bazanらとの共同研究から,α-iminocarboxamideをリガンドとする中性のNi錯体が,共触媒を必要としないsingle-site触媒として,エチレンとアクリル酸エステルの共重合を進行させることを見いだした.ただし,この触媒系は耐熱性が低く,40°C程度の低温重合が必要であったことから,さらに別の触媒系について探索を行った.その結果,ホスフィノフェノールをリガンドとする中性Ni錯体が,エチレンとアクリル酸エステルの共重合をより高温で触媒し,高度に直鎖状の共重合体を生成することを見いだした.そして,このリガンドにメトキシ基による効果を組み込むことにより,共重合活性,分子量,アクリル酸エステル含量の点で,性能を大きく向上させることに成功した.
著者
小西 洋平
出版者
社会政策学会
雑誌
社会政策 (ISSN:18831850)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.110-121, 2015-03-30

本稿の目的は第二帝政期における共済組合の特徴を明らかにすることである。共済組合はル・シャプリエ法の成立以降,政府から認められた唯一の扶助組織であった。第二帝政期になるとこの共済組合に中央集権化,名望会員制の導入,キリスト教の採用という3つの要素が付与され,帝政共済として大きく発展していく。共済組合の管理運営に携わった社会カトリック主義者たちは宗教的規範と同時に合理的な生活態度を求めるプレヴォワヤンスという規範を労働者たちに根付かせていった。国家とキリスト教による管理を甘受しながら発展した共済組合であったが,女性に対しては改革者として現れた。第二帝政期までの共済組合が男性に独占されていたのに対して,帝政共済は女性がより参加しやすいという特徴を持っていた。本稿はこのような共済の多義性に注目しながら,その特徴を明らかにすることを試みる。