著者
木村 圭一 岩崎 哲也 山田 拓哉 岩崎 竜一朗 榊原 祐子 中水流 正一 石田 永 山口 真二郎 尾下 正秀 三田 英治
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.1420-1425, 2016 (Released:2016-09-20)
参考文献数
13

89歳,女性.腹痛,嘔吐の精査加療目的で入院となった.CT検査で小腸異物による食餌性イレウスが疑われた.イレウス管挿入を行い減圧を図ったが異物の自然排出は認めず,ダブルバルーン小腸内視鏡検査を施行し異物(梅の種子)を回収した.その後,偶発症なく退院となった.イレウス管併用ダブルバルーン小腸内視鏡検査はトリプルバルーンメソッドとして報告されている.今回,トリプルバルーンメソッドにて食餌性イレウスを加療し得た症例を経験した.
著者
金子 晃 巽 智秀 藥師神 崇行 平松 直樹 三田 英治 中西 文彦 尾下 正秀 吉原 治正 今井 康陽 福井 弘幸 小林 一三 土井 喜宣 林 英二朗 筒井 秀作 澁川 成弘 巽 信之 堀 由美子 森井 英一 竹原 徹郎
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.507-517, 2015-10-20 (Released:2015-11-02)
参考文献数
31
被引用文献数
1 1

自己免疫性肝炎200例を対象としてステロイド治療の現状と再燃に関連する因子について検討を行った.ステロイドは162例,81%の症例で投与されたが,そのうち149例92%で著効が得られた.一方,著効した症例のうち約半数で再燃を認めたが,そのうちの約半数はプレドニゾロン5 mg/日未満の時点で再燃していた.再燃群と非再燃群の2群間では有意差のある因子は認めなかったが,プレドニゾロン5 mg/日以上で再燃した32例をステロイド依存群,5 mg/日以下の維持量で再燃を認めなかった62例をステロイド非依存群として解析したところ,有意差のある因子を複数認めた.さらに,多変量解析にて年齢とγ-GTPが再燃に関連する因子であるという結果が得られた.このことより,再燃に関連する因子の検討においては,再燃時のステロイド用量も考慮して解析することが重要であると考えられた.