- 著者
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喜屋武 諒子
勢理客 久
屋良 哲也
金谷 文則
- 出版者
- 西日本整形・災害外科学会
- 雑誌
- 整形外科と災害外科
- 巻号頁・発行日
- vol.66, no.4, pp.728-730, 2017
50歳女性.受診数日前から生じた腰痛が急激に増悪し,歩行困難となり当院へ救急搬送された.下肢筋力低下や深部腱反射の減弱・亢進を認めなかった.腰椎X線像ではL5分離滑りを認め,単純MRIのSTIR画像ではL5/S1椎間板の高輝度および両L5椎間孔の狭窄を認めた.高度腰痛が持続したため入院24日目に再度MRIを撮像したところ,L5およびS1椎体にSTIR画像にて高輝度を認め化膿性脊椎炎が疑われた.経過中発熱を認めず,血液検査ではWBC 3900/μL(好中球51%),CRP 0.30 mg/dL,血沈54 mm/1 h,procalcitonin 0.04 ng/mLと炎症所見に乏しく造影MRIでは,L5・S1椎体の淡い造影効果および椎間板の減高を認めるのみであった.以上より化膿性脊椎炎は否定的でありL5/S1不安定性による骨髄浮腫と考えPLIFを施行した.術中検体の培養は陰性で病理所見にて明らかな感染所見は指摘されなかった.術後3ヵ月現在,腰痛なく独歩可能である.