著者
相馬 敏彦 山内 隆久 浦 光博
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.75-84, 2003 (Released:2004-02-17)
参考文献数
36
被引用文献数
5 2

本研究では,恋愛・結婚関係における排他性が,そのパートナーとの葛藤時への対処行動選択に与える影響が検討された。我々は,恋愛・結婚関係における排他性の高さが,関係での葛藤時に,個人にとって適応的な対処行動の選択を抑制すると予測した。調査は,恋愛・結婚パートナーを有する社会人108名を対象に行われた。被験者は,パートナーとそれ以外の9の対象からの知覚されたサポート尺度と,パートナーとの葛藤時の対処行動尺度に回答した。分析の結果,予測通り,パートナー以外のサポート源からもサポートを知覚できた排他性の低い者は,交際期間の長い場合には建設的に対処し,一方排他性の高い者は,交際期間が長い場合に建設的な対処行動を抑制しやすいことが示された。この結果から,排他性がそのメンバーの不適応を導く可能性が論じられた。
著者
相馬 敏彦 山内 隆久 浦 光博
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.75-84, 2003
被引用文献数
2

本研究では,恋愛・結婚関係における排他性が,そのパートナーとの葛藤時への対処行動選択に与える影響が検討された。我々は,恋愛・結婚関係における排他性の高さが,関係での葛藤時に,個人にとって適応的な対処行動の選択を抑制すると予測した。調査は,恋愛・結婚パートナーを有する社会人108名を対象に行われた。被験者は,パートナーとそれ以外の9の対象からの知覚されたサポート尺度と,パートナーとの葛藤時の対処行動尺度に回答した。分析の結果,予測通り,パートナー以外のサポート源からもサポートを知覚できた排他性の低い者は,交際期間の長い場合には建設的に対処し,一方排他性の高い者は,交際期間が長い場合に建設的な対処行動を抑制しやすいことが示された。この結果から,排他性がそのメンバーの不適応を導く可能性が論じられた。<br>