著者
狭川 義弘 山冨 二郎
出版者
The Mining and Materials Processing Institute of Japan
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.125, no.8, pp.409-419, 2009-08-25 (Released:2011-02-26)
参考文献数
42

Block caving is a most cost effective underground mining method and it is expected as a major mining method in the near future by replacing large-scale/massive open pits where a risk of slope failure and waste/ore ratio is higher as pit depth is deeper. The Northparkes Mines is well known as a pioneer of block caving mining in Australia and has ever produced copper-gold ore by using block caving from 1995. The E48 mine is the fourth block caving project in the mines and its development was started in 2006 following the block cave production in the E26 mine. The ore body can be categorised as a porphyry copper-gold deposit and the geometry is almost shaped pipe. The extraction level is located about 600m below the surface and its footprint is sized only 310m x 193m in plan, which means the E48 has very 'tall' mining zone comparing to other block caving projects in the world. The cavability has been assessed by intensive geotechnical studies based on the past experiences in the E26 mine. The extraction level is designed to maximise not only mining recovery but also productivity, taking into account stability of all the drives. Post-undercut method was selected to initiate caving and designed carefully not to damage the extraction level excessively by stress concentration and blasting. In order to improve safety, work environment, productivity and mining cost, all underground electric loaders are unmanned and to be operated remotely from the surface office by only a couple of operators.
著者
菅原 聖史 村上 進亮 山冨 二郎
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.23, 2012

近年、多くの使用済み家電製品が市中回収業者経由で回収されており、資源性の損失・散逸や不正輸出、輸出先での環境汚染等の問題を引き起こしている。リサイクルシステムには各ステークホルダーの多様かつ複雑な意思決定が含まれており、故に問題の解決に向けて施策を打つ場合には、それが各ステークホルダーの行動に及ぼす影響、及びその結果生じるシステム全体としての挙動の把握が必要不可欠である。そこで本研究ではマルチエージェントシミュレーションを用い、システムの複雑かつ多様なフローを再現した上で、各ステークホルダーの行動やシステム全体に対する施策の効果の定量的な検証を行った。結果として、家電エコポイント制度導入や消費者の環境意識の違いによる廃棄行動の変化について定量的に把握することができた。このようにステークホルダーの意思決定や製品のフローをモデル化し、定量的な分析を試みた点が本研究の最大の成果であると考える。
著者
山口 梅太郎 茂木 源人 山冨 二郎
出版者
東京大学
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1990

わが国の石灰石鉱山では、数100mにも達する長大な立坑を利用した露天採掘が行われる。近年になって、ようやく、この立坑内での岩石塊の挙動が解明されるようになってきたが、これらの研究を踏まえて、立坑に投入された鉱石(石灰石)の品位調整を行うことの可能性を得ることを試みた。鉱石は、立坑ヘトラックで運ばれて投入されるので、トラック毎の品位変動が立坑排出口での品位変動にどう影響するかを、立坑現場での実験とこれをモデル化した実験とによって観測し、さらに立坑内での鉱石の挙動のシミュレ-ションによって解析した。その結果1.垂直立坑システムよりも、斜坑システムにおける方が鉱石の混合が促進される。2.斜坑システムの混合特性は鉱石の粒径によって異なる。これは斜坑内において粒度偏析がおきるためと考えられる。3.斜坑システム内の混合特性は、斜坑内での鉱石の降下挙動、とくに不連続性による混合特性と、シュ-トホッパ-部におけるファンネルフロ-に起因する混合特性の合成したものと考えられる。4.斜坑システム内での鉱石の降下挙動は、単純な速度分布を仮定することによってモデル化することができる。5.これによって、鉱石立坑における鉱石の混合特性の推定が可能になった。6.鉱石立坑が使用年月と共に拡大して、容量が変化した場合の混合特性の変化を求めることができた。7.投入鉱石の品位変動が立坑の排出口でどうなるかのシミュレ-ションを行った。等を結論として得ることができた。