著者
遠山 良 武山 進一 笹島 正彦 関村 昭吉 山口 佑子
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センタ-研究報告 (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.9, pp.169-172, 2002-08
被引用文献数
1

おからを凍結乾燥器や撹拌加熱式乾燥機(オカドラサイクロン)を使用して乾燥し、その乾燥粉末を食品加工副原料として使用して様々な食品を試作した。その結果、おから乾燥粉末はひやむぎなどのつるつる感を要求される麺類などに用いるとあまり好ましくないが、そば類には使用可能と考えられた。ハンバーグやコロッケなどの惣菜類にも比較的容易に使用可能であった。また、南部煎餅、ドーナツ、スコーン、クッキーなどの焼き菓子類やパンなどには適合性があり、特にパフマシンを使用した膨化菓子は新たな用途として可能性があると考えられた。
著者
小浜 恵子 山口 佑子 前田 穣
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
研究報告 = Journal of Iwate Industrial Research Institute (ISSN:13487779)
巻号頁・発行日
no.13, pp.13-16, 2006-05

糖尿病合併症予防に有効な岩手県産食材として前報で選抜されたカシス、アロニア、カリン、ヤマブドウについて検討を行った。糖化タンパク質(AGE)生成抑制能は、総ポリフェノール量およびDPPHラジカル消去活性を反映していた。ポリフェノール類はカリンではポリマーのプロアントシアニジンが主であり、アロニアやヤマブドウしぼり粕ではオリゴマーのプロアントシアニジンやモノマーのポリフェノール類と推察された。ヤマブドウしぼり粕からAGE生成抑制能を有するポリフェノール類を抽出するには70℃以上が望ましく、機能性を利用した食品として酢や錠剤の試作を行ない、十分なものが得られた。ヤマブドウやカリンでは糖尿病モデルラットでの試験でもAGE生成抑制能など糖尿病態改善効果が認められており、機能性食品としての展開が期待される。