著者
関村 照吉 笹島 正彦
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センタ-研究報告 (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.8, pp.69-72, 2001-09

岩手県は、平成12年に低アミロース小麦で製めん適性が優れているとされている小麦の新品種'ネバリゴシ'(旧東北206号)を奨励品種とした。当センターでは、ネバリゴシ粉を用い既存のめんには無い特徴のあるめんができることを既に報告している。本年度は、温めて食べるうどんと冷たいまま食べるうどん、中華めん及び中華まんじゅうを製造して官能試験を実施した。また、製めん条件を検討した。その結果、温かいうどんではゆで伸びしやすく、色の評価は良くなかった。中華めんと中華まんじゅうでは評価の良否が分かれた。また、従来の製めん試験法はそのままでは適応することができないことが判った。
著者
遠山 良 武山 進一 笹島 正彦 関村 昭吉 山口 佑子
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センタ-研究報告 (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.9, pp.169-172, 2002-08
被引用文献数
1

おからを凍結乾燥器や撹拌加熱式乾燥機(オカドラサイクロン)を使用して乾燥し、その乾燥粉末を食品加工副原料として使用して様々な食品を試作した。その結果、おから乾燥粉末はひやむぎなどのつるつる感を要求される麺類などに用いるとあまり好ましくないが、そば類には使用可能と考えられた。ハンバーグやコロッケなどの惣菜類にも比較的容易に使用可能であった。また、南部煎餅、ドーナツ、スコーン、クッキーなどの焼き菓子類やパンなどには適合性があり、特にパフマシンを使用した膨化菓子は新たな用途として可能性があると考えられた。
著者
遠山 良 笹島 正彦 荒川 善行
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センタ-研究報告 (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.8, pp.167-170, 2001-09

おからは水分含量が約80%前後あり、栄養成分も残存しているために保存性が悪いことが食品副原料としての用途開発をする上での障害となっている。本研究では、おからの保存性を向上させる手段として、凍結乾燥器や撹拌加熱式乾燥機(オカドラサイクロン)を使用しておからを乾燥する方法について検討した。また、得られた乾燥おからの粉砕方法やセルラーゼやペクチン溶解剤によるおからの可溶化についても検討した。更に、乾燥粉末を使用して、パン、麺、ゼリーグミを試作し、おからを使用する際の問題点について調べた。
著者
武山 進一 笹島 正彦 関村 照吉 遠山 良
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.14, pp.85, 2002

盛岡冷麺は澱粉含量が高く、独特の食感を有している。しかし、茹でたのち短時間でその食感が失われるために、うどん、そば、中華麺のような茹で麺での販売には向かない。そこで、茹で麺状態での製品化をめざして電子レンジで再加熱して調理する方法(レンジアップ冷麺)を検討した。茹で時間を1分にして調整した冷麺を7℃で冷蔵保存した場合、冷麺100gの加熱時間は600Wの電子レンジで80秒であった。冷麺を電子レンジで加熱すると、その食感はゴムの様な弾力性が増した。テンシプレッサーによる物性測定では、Hardness(かたさ)、Work(破断エネルギー)ともに減少した。物性変化の抑制を目的とし、大豆レシチンを添加したところ、弾力性の質の変化を少なくすることが出来た。