著者
浪崎 安治 有賀 康弘
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センター研究報告 = Research bulletin of the Iwate Industrial Research Institute (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.10, pp.55-58, 2003-06

木製車いすの実用化について検討をした。昨年度の試験結果をもとに、木製車いすを再度試作し、JISに規定されている強度試験に供した。その結果、自在輪に使用したキャスタタイヤに問題が見られたものの、キャスタタイヤの材質を変えることで問題を解決できることが認められた。その他については異常は認められなかった。これらの結果をふまえ、盛岡市内の建具組合が木製車いすの製造販売をすることになった。
著者
遠山 良
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センタ-研究報告 (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.8, pp.195-197, 2001-09

風味をより長期間維持するために、いかせんべいの窒素置換包装を試みたところ、販売したいかせんべいが吸湿して軟化してきたということについての相談があった。そこで、吸湿の原因を究明するために、せんべい製造後の水分含量の変化について調べた。その結果、吸湿の原因は窒素置換包装するために選択した包装資材(ナイロン系(MXD(Meta Xylylene Diamin)とポリプロピレンとのラミネートフィルム))の選択に問題があったことが明らかとなった。
著者
関村 照吉 笹島 正彦
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センタ-研究報告 (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.8, pp.69-72, 2001-09

岩手県は、平成12年に低アミロース小麦で製めん適性が優れているとされている小麦の新品種'ネバリゴシ'(旧東北206号)を奨励品種とした。当センターでは、ネバリゴシ粉を用い既存のめんには無い特徴のあるめんができることを既に報告している。本年度は、温めて食べるうどんと冷たいまま食べるうどん、中華めん及び中華まんじゅうを製造して官能試験を実施した。また、製めん条件を検討した。その結果、温かいうどんではゆで伸びしやすく、色の評価は良くなかった。中華めんと中華まんじゅうでは評価の良否が分かれた。また、従来の製めん試験法はそのままでは適応することができないことが判った。
著者
武山 進一 遠山 良
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
研究報告 = Journal of Iwate Industrial Research Institute (ISSN:13487779)
巻号頁・発行日
no.14, pp.13-16, 2007-06

篩い下米は炊いた場合に"粘りが少なく"、"ぱさつく"等の特徴がある。このデンプンの特徴に着目し、品質特性調査を行うとともに、篩い下米の新用途開発の一環として、篩い下米の米粉を盛岡冷麺に配合することを検討した。篩い下米の米粉を30%配合した場合、押出法ではソフトな食感の麺を、蒸練法では本来の冷麺に近い食感の冷麺が試作出来た。
著者
遠山 良 武山 進一 笹島 正彦 関村 昭吉 山口 佑子
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センタ-研究報告 (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.9, pp.169-172, 2002-08
被引用文献数
1

おからを凍結乾燥器や撹拌加熱式乾燥機(オカドラサイクロン)を使用して乾燥し、その乾燥粉末を食品加工副原料として使用して様々な食品を試作した。その結果、おから乾燥粉末はひやむぎなどのつるつる感を要求される麺類などに用いるとあまり好ましくないが、そば類には使用可能と考えられた。ハンバーグやコロッケなどの惣菜類にも比較的容易に使用可能であった。また、南部煎餅、ドーナツ、スコーン、クッキーなどの焼き菓子類やパンなどには適合性があり、特にパフマシンを使用した膨化菓子は新たな用途として可能性があると考えられた。
著者
遠山 良 笹島 正彦 荒川 善行
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センタ-研究報告 (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.8, pp.167-170, 2001-09

おからは水分含量が約80%前後あり、栄養成分も残存しているために保存性が悪いことが食品副原料としての用途開発をする上での障害となっている。本研究では、おからの保存性を向上させる手段として、凍結乾燥器や撹拌加熱式乾燥機(オカドラサイクロン)を使用しておからを乾燥する方法について検討した。また、得られた乾燥おからの粉砕方法やセルラーゼやペクチン溶解剤によるおからの可溶化についても検討した。更に、乾燥粉末を使用して、パン、麺、ゼリーグミを試作し、おからを使用する際の問題点について調べた。
著者
島津 裕子 関村 照吉 大澤 純也
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
岩手県工業技術センター研究報告 = Research bulletin of the Iwate Industrial Research Institute (ISSN:13410776)
巻号頁・発行日
no.11, pp.27-32, 2004-07

ナンブコムギの需要拡大のためには、パンヘの利用も望まれるところである。しかし、ナンブコムギの製パン適性は、グルテンの量や質などで強力粉に及ばないことから、パン加工には一工夫が必要である。そこで、ナンブコムギの特性に応じた製パン法について検討したところ、ミキシングは、低速5分、油脂添加後さらに低速2分程度が良好であった。また、リーンなパンには数%の砂糖や卵を配合することによって、官能評価を良くすることができた。さらに、モルトエキスの使用も食感、風味等を向上させることがわかった。これらの加工法により、ナンブコムギの個性あるパンの開発に取り組んだ。その結果、ナンブコムギの素朴な風味を活かしたパンとしてマフィン、べーグル、クルミパン、メロンパンの4種類を県内加工業者へ提案することができた。
著者
中山 繁喜 高橋 亨 櫻井 廣
出版者
岩手県工業技術センター
巻号頁・発行日
no.14, pp.10-12, 2007 (Released:2011-03-04)

低グルテリン米「岩手79号」を原料米に、味薄に感じない製成酒を造るため、1.麹の使用割合を増やす、2.麹米に低グルテリン米以外を用いる、3.精米歩合を昨年の80%から90%に上げる製造法を検討した。その結果、麹米に低グルテリン米以外を使うと昨年指摘された香りの欠点が改善され、対照より良い評価の酒を造ることができた。アミノ酸度が低い特徴は変わらなかったが、企業の方は酸味が際立つ酒質に興味を持つ人が多く、低グルテリン米は酒質の多様化に貢献できると思われた。
著者
小浜 恵子 山口 佑子 前田 穣
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
研究報告 = Journal of Iwate Industrial Research Institute (ISSN:13487779)
巻号頁・発行日
no.13, pp.13-16, 2006-05

糖尿病合併症予防に有効な岩手県産食材として前報で選抜されたカシス、アロニア、カリン、ヤマブドウについて検討を行った。糖化タンパク質(AGE)生成抑制能は、総ポリフェノール量およびDPPHラジカル消去活性を反映していた。ポリフェノール類はカリンではポリマーのプロアントシアニジンが主であり、アロニアやヤマブドウしぼり粕ではオリゴマーのプロアントシアニジンやモノマーのポリフェノール類と推察された。ヤマブドウしぼり粕からAGE生成抑制能を有するポリフェノール類を抽出するには70℃以上が望ましく、機能性を利用した食品として酢や錠剤の試作を行ない、十分なものが得られた。ヤマブドウやカリンでは糖尿病モデルラットでの試験でもAGE生成抑制能など糖尿病態改善効果が認められており、機能性食品としての展開が期待される。
出版者
岩手県工業技術センター
雑誌
研究報告 = Journal of Iwate Industrial Research Institute (ISSN:13487779)
巻号頁・発行日
no.14, pp.13-16, 2007-06

篩い下米は炊いた場合に"粘りが少なく"、"ぱさつく"等の特徴がある。このデンプンの特徴に着目し、品質特性調査を行うとともに、篩い下米の新用途開発の一環として、篩い下米の米粉を盛岡冷麺に配合することを検討した。篩い下米の米粉を30%配合した場合、押出法ではソフトな食感の麺を、蒸練法では本来の冷麺に近い食感の冷麺が試作出来た。