著者
角森 輝美 山口 洋史
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.46-56, 2012-11-30 (Released:2018-07-20)

本研究の目的は,次の2点を解明することにある.男性への視点を加味した,親性の力=親力が育つための支援赤ちゃんの泣きへの対処法の支援を行う基礎資料のために,対児感情と,赤ちゃん泣き声の認知が,妊娠前期,後期の父親と母親初産と経産で違いがあるかまた,赤ちゃんの泣きの生起原因を妊娠期の父親母親がどう推察しているかを明らかにすることである.その結果,初産母親のほうが経産母親より対児感情が葛藤状態にあり,赤ちゃん泣き声イメージでも回避的で葛藤状態が高かった.初産父親は対児感情の葛藤が母親より高く,経産父親は対児感情の葛藤と,泣き声イメージの葛藤が母親より高く,接近感情は母親より低かった.初産父親と母親は,経産に比べ,赤ちゃんが泣く理由として「抱っこしてほしいとき」とした人が少なかった.母親だけでなく父親へも,乳児との接触機会の提供や,赤ちゃんの泣きへの対処法の支援が必要と考える.