著者
山口 隆英
出版者
兵庫県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

日本企業が海外進出する市場として新興国が重要になっている。新興国は、これまで生産拠点であったが、市場ではなかった。新興国の経済成長に合わせて、新興国の市場としての重要性が高まってきた。新興国を市場として利益を上げることが課題となっている。その課題に対して、日本企業にはどのような組織能力が必要とされるかを検討することが本稿の課題である。この課題のキーポイントは、従業員の長期的な雇用を実現することによって、現地でつくり販売するというビジネスモデルを構築することであった。長期雇用にむけて、将来のキャリアパスの明確化が必要であった。この点については、今回の研究では十分に議論されず、今後の課題である。