著者
近藤 瑠歩 山川 俊輔 増岡 優美 田島 伸 旭 良司
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

本研究では,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いて材料の物性予測に必要な特徴を微視組織から自動的に抽出することを試みた.まず,実験で得られた電子顕微鏡像およびイオン伝導度を訓練データとして用いてCNNを訓練した.次に,訓練後のCNNに電子顕微鏡像を入力した際のGlobal Average Pooling(GAP)レイヤー直後の発火と,与えた電子顕微鏡像の教師データ(イオン伝導度)との相関を調べ,正(負)の相関のあるものを高(低)イオン伝導体に特有の特徴と定義した.それぞれの特徴のGAP適用前の特徴マップを比較したところ,結晶欠陥の少ない領域および径の大きなボイドが高イオン伝導体に特有の特徴であり,径の小さなボイドが低イオン伝導体に特有の特徴であることが分かった.この知見は材料技術者の持つ知識と一致しており,CNNによる特徴の自動抽出が有効であることを示すことができた.
著者
尾形 修司 大庭 伸子 田村 友幸 旭 良司 山川 俊輔 小林 亮
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

分割統治型のオーダーN実空間密度汎関数コード(DC-RGDFT)を開発した.DC-RGDFTコードを用いて,Liイオン電池内の固体電解質皮膜ー電解質液界面を通じたLiイオン透過に関する数千原子規模の第一原理分子動力学シミュレーションを行い添加塩がLiイオン通過率に及ぼす増大効果を発見した.DC-RGDFTをハイブリッド量子古典コードに組み込み,Liイオン電池のグファファイト負極内でのLiイオン熱拡散等に関する大規模シミュレーションを外部電場による効果を含めて行った.