著者
山末 英嗣 光斎 翔貴 柏倉 俊介
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.22-28, 2021 (Released:2021-01-27)
参考文献数
22

グリーンイノベーションは地球温暖化をはじめとする環境問題を解決する手段の一つとして期待されている。しかし、グリーンイノベーションの背後に過剰な資源利用が誘発される場合がある。著者らはこれを「資源パラドックス問題」と定義した。資源パラドックス問題は、多くの人が気付いていないか、気付いていたとしても定量化された例は少ない。本稿では、国レベル、素材レベル、製品レベルで資源パラドックス問題が起きていると思われる定量的な実例を紹介する。そして、資源パラドックス問題が起きているようなグリーンイノベーションの対応策について、資源消費パターンの類型化とそれに応じた戦略が重要であることを議論する。また、今後、再生可能エネルギーの導入や製品の使用形態が与える影響についても考察する。
著者
山末 英嗣 光斎 翔貴 柏倉 俊介
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.22-28, 2021

<p>グリーンイノベーションは地球温暖化をはじめとする環境問題を解決する手段の一つとして期待されている。しかし、グリーンイノベーションの背後に過剰な資源利用が誘発される場合がある。著者らはこれを「資源パラドックス問題」と定義した。資源パラドックス問題は、多くの人が気付いていないか、気付いていたとしても定量化された例は少ない。本稿では、国レベル、素材レベル、製品レベルで資源パラドックス問題が起きていると思われる定量的な実例を紹介する。そして、資源パラドックス問題が起きているようなグリーンイノベーションの対応策について、資源消費パターンの類型化とそれに応じた戦略が重要であることを議論する。また、今後、再生可能エネルギーの導入や製品の使用形態が与える影響についても考察する。</p>
著者
山末 英嗣 村橋 勲 奥村 英之 石原 慶一
出版者
公益社団法人 日本金属学会
雑誌
日本金属学会誌 (ISSN:00214876)
巻号頁・発行日
vol.71, no.9, pp.763-771, 2007 (Released:2007-09-01)
参考文献数
12

An abandoned traditional steelmaking in Southwest Ethiopia (Dime) has been restored, and the technology and knowledge used for the operation have been metallurgically analyzed. The restoration was carried out with local blacksmiths from September to October in 2004, and the steelmaking operation including mining, construction of a furnace and charcoal production, etc was successfully performed. Produced sponge iron contains 0.31∼0.48 mass% carbon without any impurities. The yield ratio of the iron was about 40%. The collected slag contains the elements of Fe, Si, Al, K, P, Ti and Mn, which are typical components of slag. The blacksmiths used three kinds of iron ore, named “Balt”, “Bullo” and “Gachi”. The former two ores mainly consist of goethite (α-FeO(OH)) and kaolinite (Al2O3•2SiO2•2H2O). The latter includes calcium phosphate hydrate (Ca3(PO4)2•xH2O) in its white part, as well as the goethite and kaolinite. The reason why the local blacksmiths specifically selected “Gachi” as the best ore for their steelmaking was discussed from the viewpoint of slag forming ability.