著者
國田 祥子 山本 あゆみ
出版者
中国学園大学/中国短期大学
雑誌
中国学園紀要 = Journal of Chugokugakuen (ISSN:13479350)
巻号頁・発行日
no.13, pp.131-140, 2013-06-16

子どもの問題行動の背景には,自己表現力や自己抑制力の欠如があると言われている。本研究では,この2者の関係について検討した。保育者および小学校教諭を対象に,担任している子どもについての質問紙調査を行った。回収した質問紙を学年によって幼児,低学年,中学年,高学年に分類し,適切な自己表現であるアサーティブな自己表現および不適切な自己表現であるノンアサーティブ,アグレッシブな自己表現の生起頻度について平均得点を算出した。さらに,自己抑制を構成する行動の抑制,注意の移行,注意の焦点化の3因子についても平均得点を算出した。自己表現に関する得点を説明変数,自己抑制に関する得点を従属変数とする重回帰分析を行ったところ,アサーティブ得点から自己抑制の3因子に対して概ね負のパスが見られた。このことから,適切な自己表現を行っている子どもほど自己抑制ができないと捉えられていることが示唆された。保育現場や教育現場においては,本来独立しているはずの自己表現と自己抑制が,対照的なものと捉えられているのかもしれない。保育者や小学校教諭は,子どもの自己表現をより肯定的に捉えられるよう,配慮していく必要があるだろう。
著者
山本 あゆみ 佐藤理史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.3, pp.173-180, 2000-01-12
被引用文献数
7

本稿では,ワールドワイドウェブから人物に関する情報を収集する2つの方法を提案する.第1の方法は,表形式の職業別人名リストを情報源として利用する方法である.この方法では,まず,与えられた職名(例えば「政治家」)から,検索エンジンとハイパーリンクを用いて,その職業の人名リストを収集する.次に,収集されたリストに対して表解析を適用し,それぞれの人物に対して主要情報を抽出する.第2の方法は,人物を紹介した短いテキスト(プロフィール)を抽出する方法である.この方法は,職名と人名を入力とし,それらを用いて収集したウェブページに対してレイアウト解析を適用し,求める人物のプロフィールを抽出する.This paper proposes two methods for collecting people's information from the World Wide Web. From the given occupation category such as Seijika (politicians), the first method collects web pages that include tables whose content is people lists of the given occupation, and extract personal properties such as name and birthday for each person by using table analysis. The second method accepts a person name and her occupation as an input, and collects her profile in text form by using layout analysis of HTML texts.