著者
山本 昭和
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.260-267, 2000-01-01

テクノロジーの発達によって図書館に生じる可能性と課題について,知る自由を保障するという観点から整理した。印刷資料は依然として主要な資料であることと,電子媒体の提供を保障する制度の必要性を指摘した。情報格差の解消にテクノロジーが及ぼす影響についても整理した。テクノロジーを使った24時間開館についても,コストに対する効果の問題を指摘した。図書館の高機能性とプライバシー保護の関係についても問題点を指摘した。
著者
山本 昭和
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.2-9, 2002-05-01

公立図書館における複本購入の問題について,今どのようなことが論点となっているのかを整理した。「蔵書の多様性が損なわれる」「ブームが去った後に残骸をさらす」「待たせればよい・買わせればよい」「質が低い・長期的価値がない」「少数派に不公平だ」「貸出至上主義」「市場至上主義」「出版界を圧迫している」といった批判的な意見があった。知る自由の保障という公立図書館の役割を尊重する立場から,これらの意見に対して反論を試みた。