著者
山本 通
出版者
神奈川大学
雑誌
商経論叢 (ISSN:02868342)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.149-162, 2004-03
著者
山本 通
出版者
神奈川大学経済貿易研究所
雑誌
経済貿易研究 = The Studies in economics and trade (ISSN:03865193)
巻号頁・発行日
no.45, pp.37-81, 2019

19世紀の間に「チョコレート」は上流階級がたしなむ高価な「甘くて温かい飲み物(ココア)」から庶民が食べる「固形の菓子」に変容した。この変化にはヨーロッパにおける一連の技術革新が寄与している。19世紀初めに英国のフライ社はココア製造に初めて蒸気機関を導入して大量生産し、その価格を著しく低下させたが、同社は19世紀中頃には固形チョコレートの大量生産を始めた。しかし、英国産のチョコレートは、その品質の点でオランダやスイスのそれらに遠く及ばず、国内市場には外国製品が溢れた。20世紀初めにキャドベリー社は、英国人好みの高品質で低価格のココアとチョコレートを開発し、さらに工場設備の近代化と積極的な広告宣伝により、英国最大の菓子企業にのし上がった。これに対して後発のラウントリー社は、上記2社とのカルテル締結によって命脈を保った。しかし同社は、1930年代に(キットカットなどの)「カウント・ライン」生産に戦略転換して、成長を遂げた。第二次世界大戦後の経営環境は、それ以前とは全く異なるものとなり、各社は合理化と製品多角化とグローバル化を推し進める。そして、英国の巨大菓子企業はいずれも2010年までに、他の多国籍企業に吸収合併されてしまうのである。研究ノート
著者
山本 通
出版者
神奈川大学
雑誌
商経論叢 (ISSN:02868342)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.358-346, 1994-11