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著者
山田 豊一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.31-33, 1984 (Released:2008-11-21)
参考文献数
11

The specific heat of Japanese rice at different stages of milling was measured. The specific heat of rough rice was measured by an adiabatic calorimeter, husked rice by a modified ice calorimeter and fully milled rice by a twin calorimeter. Their specific heat values were slightly lower than foreign rices. The relationship between the specific heat of rough rice and moisture content is indicated by the following regression equation: C=0.0112 W+O.217, moisture content 9.8% to 23% where C is specific heat (cal/g °C) and W is moisture content (%). For husked rice and fully milled rice, measurements were made in lower ranges of moisture content. The relationship between the specific heat and moisture content was indicated by two segments with one break, and the regression equations were: For husked rice (Nihonbare), C=0.117+0.240, moisture content below 9.2%, C=0.00805 W+0.272, moisture content 9.2% to 14%, For husked rice (Koshihikari) C=0.0109 W+0.234, moisture content below 9.2%, C=0.00803 W+0.262, moisture content 9.2% to 15%, For fully milled rice (Koshihikari) C=0.0121 W+0.217, moisture content below 9.4%, C=0.00801 W+0.255, moisture content 9.4% to 15.5%.
著者
山田 豊一 川口 俊春
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.8-15, 1972-04-25
被引用文献数
5

1.1966年10月3日,ホルスタイン種未経産牛にラジノクローバ,サブクローバ,イタリアンライグラス,オーチャードグラス,バヒアグラスの種子を給与し,約4日間パドック内で放牧し,経時的に排糞中の種子量(回収量),回収種子の活力,糞面からの出芽数などを調べた。またパドック内の排糞の一部をシバ草地に散置し,これからの出芽を長期にわたり調査した。2.種子の糞中回収は給与後12時間の時点ですでにみられ,36〜60時間で最高に達し,その後減少するものの84〜93時間においてもなお僅かながら続いた。3.種子の回収率を草種についてみると,バヒアグラスが最高で,イタリアンライグラスとサブクローバがこれに次ぎ,オーチャードグラスとラジノクローバが最も低かった。4.回収種子について発芽試験を行なった結果,発芽率そのものではイタリアンライグラスとラジノクローバが高く,以下バヒアグラス,オーチャードグラス,サブクローバの順となった。また発芽率と静止種子率の合計ではバヒアグラスとラジノクローバが高く,イタリアンライグラスが中聞で,オーチードグラスとサブクローバが低かった。5.シバ草地での糞面出芽調査成績から,各草種とも1頭あたり10,000粒が採食されたとして,1kg糞よりの出芽数を求めたが,給与後約1ヵ月においてイタリアンライグラス9.6,ラジノクローバ1.7,サブクローバ,オーチャードグラスとも0.4,バヒアグラス0.2となり,さらに越冬後の1967年5月にはそれぞれ,3.5,3.4,0.3,0.2,0となった。発芽適温を失したバヒアグラスを別として,排糞播種効果の高いのはイタリアンライグラスとラジノクローバであった。
著者
渋谷 功 山田 豊一 広田 秀憲 伊東 睦泰
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.259-269, 1979-01-31

1.本研究は,牧草群落における競争をある特定期間に限定するのではなく比較的長期にわたり年数回の剪葉を繰り返えしながら経時的にとらえることにより,群落構造変動のしくみとそれに果す競争の役割を解明しようと企画された。そのため,まずprimary canopyでの競争の初発とその自律的発現因子との関係をイタリアンライグラスを用いた5実験により調べ,ここに第1報とした。2.自律的誘発因子として種子の大小を取りあげた。大粒種子は小粒種子にくらべ胚乳のみでなく胚(幼芽,幼根)についても大きく,また離乳期間内の生長もよく,そのため出芽幼植物の生長にも勝った。出芽率は初めの1週間では小粒種子よりも大粒種子で明らかに高かったが,3週間にはその差は消えた。3.以上の結果をふまえて,大粒種子幼植物と小粒種子幼植物,あるいは早播幼植物と晩播幼植物をそれぞれ単播および混播したところ,LAIがおよそ1前後に達した頃より競争効果がみられ,小粒種子植物は大粒種子植物により,また晩播植物は早播植物により増数的形質について生長が抑圧された。早播植物は競争の結果,単播区の生長より勝ったが,大粒種子植物の場合そのような正の競争効果は明らかでなかった。4.本実験結果に既往の諸報告を加味して考えると,新播牧草のPrimary canopyにおいては,種間,種内を問わず,まず種子の大小や出芽の遅速により自律的に競争が生起するのは明らかである。