著者
皆川 純 岡原 浩平 山崎 賢人 深澤 司
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.27-28, 2019-02-28

複数カメラの映像から俯瞰合成映像を生成するシステムは、設置時に校正したカメラの位置合わせパラメータを使用する。そのため、カメラの位置姿勢に変化が生じると、合成映像における映像同士の境界部に位置ずれが発生する。各カメラの設置時の映像と位置ずれ発生後の映像からカメラの移動量を推定し、合成映像の位置ずれを補正する手法が提案されているが、各カメラの補正誤差により境界部に位置ずれが残る課題がある。本稿では、隣接カメラ映像との重畳領域を考慮しながら移動量を推定することで、上記の課題を解決する手法を提案する。
著者
山﨑 賢人 岡原 浩平 木村 朝子 柴田 史久
雑誌
情報処理学会論文誌デジタルコンテンツ(DCON) (ISSN:21878897)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.34-42, 2021-02-26

本論文では,視野角によって生じる死角と遮蔽物によって生じる死角を,複数視点のカメラ映像を接合することで同時に解消する画像接合手法を提案する.視野角によって生じる死角は特殊な光学系を採用する方法や複数視点からのカメラ画像を接合する方法などで解消できる.一方,遮蔽物によって生じる死角については,隠背景を観測して,遮蔽物が占める領域に投影・合成する隠消現実感技術によって解消できる.しかし,これらの死角は同時に発生しうるため,各々を個別に解決すると非効率になる可能性がある.そこで我々は,画像接合技術と隠消現実感技術に共通する考え方を整理し,両者を同時に解決する手法について検討した.その結果,画像接合のための境界線決定時に,遮蔽物を基に生成したマスク画像を用いることで,広視野画像から遮蔽物を除去した画像を生成できることを確認した.