著者
岡本 裕司 中野 公彦 大堀 真敬 多加谷 敦 須田 義大 堀 重之
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.267-270, 2010-05-01 (Released:2010-09-22)
参考文献数
5
被引用文献数
3

本研究では,自動車運転時の乗員の筋電位を自動車の運動性能の評価指標として用いる可能性を調べるために,乗員の筋電位と車両の横加速度との相関を調べている.筋電位は,頭部を支える役割を持つ頚部左右の胸鎖乳突筋に対して計測を行った.実験では,被験者を後部座席に乗車させ,市販車とその剛性を改良した改造車でスラロームコースの走行を行った.結果は,加速度が生じる方向とは逆側の筋肉の筋電位が大きくなることが分かった.加えて,車両内部に生じる横加速度の小さい改造車に乗車した時の方が,筋電位のRMS値が小さくなる傾向がみられた.