- 著者
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辻 澄子
柴田 正
小原 一雄
岡田 直子
伊藤 誉志男
- 出版者
- Japanese Society for Food Hygiene and Safety
- 雑誌
- 食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
- 巻号頁・発行日
- vol.32, no.6, pp.504-512_1, 1991-12-05 (Released:2009-12-11)
- 参考文献数
- 31
- 被引用文献数
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コーヒー中の過酸化水素 (H2O2) をTLCで確認し, 酸素電極法及び改良4-アミノアンチピリン法を用いて定量することにより, その生成要因を検討した. コーヒー浸出液からはH2O2を検出したが, 生コーヒー豆からはH2O2を検出しなかった. ドリップ式ろ過器で浸出あるいは溶解したものはコーヒーメーカーで浸出あるいは溶解したものに比較してH2O2含量は高かった. また, コーヒー豆のばい煎度が深くなるに伴いH2O2の生成量が増加した. 焙り豆中のH2O2の生成は光及び温度の影響を受けた. コーヒー豆の成分であるショ糖, クロロゲン酸, グリシン, カフェイン, コーヒー酸及びキナ酸からH2O2は検出されなかった. また, これらの成分を混合し, コーヒー豆と同様に, ばい煎して浸出した液からH2O2が検出された. 特にばい煎したコーヒー酸からのH2O2の生成率が他の成分よりも高かった.