著者
小粥 祐子 斎藤 英俊 平井 聖 千田 堅吉 吉野 敏武 岩佐 奈美
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.189-199, 2020

建物・住宅の室内を装飾する材料の1つに「唐紙」という壁紙がある。現在,唐紙は京庸紙と江戸からかみの2系統に分けられている。京都にある「唐長」では,京唐紙を寛永年間(1624-1643)から,今もなお,家業として製作しつづけている。この「唐長」には,江戸時代から伝わる史料群『千閏家文書』がある。約400年におよぶ「唐長」の歴史の中で,目本住宅における唐紙の需要と供給は様々に変化してきた。そこで,本研究助成では,『千田家文書』を整理するとともに,時代により唐紙の需要が変化した際,「唐長」の経営・販売形態にどのような変化があらわれたのかを明らかにした。