著者
矢吹 剣一 黒瀬 武史
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.141-152, 2019 (Released:2019-05-01)

本研究では,深刻な人口減少を経験した米国の衰退工業都市で策定されている空洞化地区の土地利用転換を図る総合計画(縮退型都市計画)の戦略性を分析した。主には産業用地(工場跡地)の 用途転換や,空洞化に応じた低密住宅地への土地利用転換,住宅市街地の産業用地への転換が計 画されており,一部の自治体では人口減少時代の不確実性に対応するための「可変性」を内包した土地利用計画が策定されていた。新規居住者の流入を抑制する土地利用である居住抑制地区の導入(規制化)は困難であることが判明したものの,土地の低密度化による地区の安定化を図るための知見が得られた。
著者
須永 修通 小野寺 宏子 熊倉 永子 荻野 司
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.83-94, 2019

現在,集合住宅はわが国の都市居住形態の中心をなす存在となっているが,その室内温熱環境に関する研究例は戸建住宅に比べて少なく,さらに,蒸暑地域(気候区分7,8地域)における調査例はごく僅かである。一方,筆者等の研究で東京多摩地域の集合住宅において熱中症の危険度が高いことが明らかになり,東京以西の集合住宅における危険性が危惧された。本研究では,高知,沖縄の集合住宅を対象として調査を行い,夏季冬季の室内温熱環境の実態データ(室内温湿度や居住者の意識・温熱感覚など)を得,既往研究のデータも合わせてその特徴や熱中症の危険性について明らかにした。また,各地域の気候に適した改善手法について検討・提案した。