著者
小粥 祐子 斎藤 英俊 平井 聖 千田 堅吉 吉野 敏武 岩佐 奈美
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.189-199, 2020

建物・住宅の室内を装飾する材料の1つに「唐紙」という壁紙がある。現在,唐紙は京庸紙と江戸からかみの2系統に分けられている。京都にある「唐長」では,京唐紙を寛永年間(1624-1643)から,今もなお,家業として製作しつづけている。この「唐長」には,江戸時代から伝わる史料群『千閏家文書』がある。約400年におよぶ「唐長」の歴史の中で,目本住宅における唐紙の需要と供給は様々に変化してきた。そこで,本研究助成では,『千田家文書』を整理するとともに,時代により唐紙の需要が変化した際,「唐長」の経営・販売形態にどのような変化があらわれたのかを明らかにした。
著者
平井 聖子 山本 貴和子 樺島 重憲 福家 辰樹 庄司 健介 小澤 克典 左合 治彦 大矢 幸弘
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.72, no.10, pp.1223-1229, 2023 (Released:2023-12-13)
参考文献数
25

【背景】抗菌薬アレルギー(Antimicrobial allergy:AA)の申告の多くは,真のアレルギーでないといわれている.近年,妊婦においても,AA評価は安全に実施できるという報告が増えている.【目的】AA疑いの妊婦に対する分娩前のAA評価の有用性について,検討することを目的とした.【方法】対象は,AAを申告しアレルギーセンターに紹介された妊婦とした.問診・皮膚テストを行い,分娩時に使用できる薬剤を選定した.【結果】合計25症例(のべ24妊婦)が対象となり,最多の被疑薬はセフェム系で13例(52.0%),次いでペニシリン系で9例(36.0%)であった.問診のみでAAを否定された妊婦は5例で,即時型10例,非即時型6例,不明4例であった.分娩時に抗菌薬が必要と判断された21名全員が当センターが定める第一選択薬(βラクタム系)を使用し,手術部位感染を認めなかった.抗菌薬使用によるアレルギー反応は,認めなかった.【結論】AAを申告した妊婦に対して,分娩前にAA評価を行い,分娩時に安全に第一選択抗菌薬を使用できた.
著者
胡 恵琴 平井 聖
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.64, no.525, pp.299-305, 1999-11-30 (Released:2017-02-03)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

The research is a study on historical changes of the dining space of dwelling developed by Han people of china. In this paper the changed process of dining table which is the core of the space is examined. by means of these studies on excavated clay images, portraits, murals, picture scrolls, literatures and historical materials. The results are as following : 1) The history of dining table can be divided by 3 stages as the early term, transition period and later term. 2) The history of characteristic of dining table in each stage is verified. Corresponding to the change in life-style, there is a tendency for the height of the dining table to change from YUKAZA to ISUZA.

1 0 0 0 屋根の歴史

著者
平井聖著
出版者
東洋経済新報社
巻号頁・発行日
1973
著者
平井 聖
出版者
建築史学会
雑誌
建築史学 (ISSN:02892839)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.132-143, 1989 (Released:2018-09-13)
著者
平井 聖 水沼 淑子 磯野 さとみ 加藤 仁美
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報 (ISSN:09161864)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.201-211, 1996 (Released:2018-05-01)

明治維新後,東京の旧大名家の屋敷地の多くは官公庁舎用地や軍用地にされたが,有力な旧大名等の屋敷地の内には公収されず宅地化されたものも少なくなかった。明治末期,東京の宅地総面積の約1/4は,1万坪以上の宅地を所有する100人程度の大土地所有者-旧大名などの華族,財閥,豪商,新興富豪等によって支配されていた。この内,旧大名で最大の土地をもっていたのが,旧福山藩主の阿部正桓である。旧福山藩阿部家は,中屋敷のあった本郷西片町(現在の文京区西片1・2丁目)で明治期より賃地貸家経営を行なっていた。本稿では,規模的にも性格的にも東京の宅地形成に影響を与える存在であった大名屋敷跡地の一つである本郷西片町における明治年間の住宅地形成の経緯を阿部家蔵等の史料にもとづき追跡し,基盤整備及び建設家屋の実態,貸地貸家経営のしくみについて解明することを目的とした。その結果,以下の点が明らかとなった。(1)宅地の基盤整備は,従来からの屋敷地内の道路の骨格を基木として道路を開設し宅地割にあわせた街区を形成し,明治後半には下水,水道,瓦斯,電話等が整備されていった。(2)貸地賃家経営の実態として,旧藩士の居住に対し優遇措置を施していたほか,借地人に対し借地上の建設家屋に対し建築費の助成をしたり,借地内の下水や井戸の面積を地代対象面積から差し引いたり,借地上に家屋が末建築である期間の地代を猶予するなど,さまざまな方策を講じていた。(3)建設家屋の実態については,明治10年代の作事関係書類によりその仕様と平面,坪当たり単価等が明らかとなった。(4)宅地及び貸家の維持管理は,家職や差配人,人夫により地主の負担で,道路・下水・井戸・貸家の修繕のほか,防疫から防災や防犯等生活面にいたるまで行なわれていた。今後は,賃地,賃家,建設家屋と居住者の関係,権利移動の実態について解明していく予定である。
著者
浅野 伸子 平井 聖
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.65, no.530, pp.215-220, 2000
参考文献数
24
被引用文献数
1 1

This study aims to clarify the state of samurai house and samurai classes residential district in the castle town Ueda at the end of Edo period, by researching historical materials, such as the plans, the regulations, the records, and the like. The results of the research are as follows; 1. Plans were drawn by black and red lines. Black-line means the official space. (That was offered from master to retainer.) And red-line means the part of addition. The extension of house was looked generally, besides it was often carried out at inhabitant's own expense. 2. The nine types of standard plan were fixed up, then those regulations were applied to a retainer's new house. 3. The influence of the regulation plans was confirmed about 70 per cent on the plans. But in almost all plans, the black-line's area was larger than standard's. As the number of regulation plans go up, the difference tend to increase.