著者
巽 正志 西田 憲一 岩出 義人 谷口 初美 福田 和正 古市 徹 秋永 克三 吉岡 理 大熊 和行
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.268, 2010

三重県桑名市の不法投棄現場は有機溶剤系の廃棄物が多く投棄されており、それらVOCを含む汚染地下水が周辺に拡散したサイトである。そのサイトでは、2002年度から遮水壁による汚染物質の囲い込みおよび揚水循環浄化法により環境修復事業を実施している。その経過については既に本学会で発表した。今回は、高濃度汚染除去後に微生物分解による減衰を低濃度汚染残留地の浄化に採用するため、三重県では微生物叢によるモニタリング方法、および微生物分解によるVOC汚染浄化の調査研究を行っており、これまで行った試験結果について報告する。 クローンライブラリー法により汚染サイトの土壌等の菌叢調査を実施した。VOC含量の高い土壌中ではAciobacter sp.の存在比が高かった。また、現場地下水にVOCを添加した系でベンゼン、トルエンの微生物分解試験を行った結果、約50時間で分解された。