著者
飯田 明由 岩崎 正志 水野 明哲
出版者
日本流体力学会
雑誌
ながれ : 日本流体力学会誌 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.543-551, 2006-12-25

鳥人間用滑空機の設計製作はものづくり教育のひとつとして効果的であるが,事前に飛行テストを行うことが難しいこと,設計要素が多岐にわたることなどから設計の最適化が難しいという問題があった.本研究では,鳥人間用滑空機の設計の最適化を図るため,滑空機の三次元飛翔解析プログラムと遺伝的アルゴリズムを用いた最適化手法について検討した.主翼,尾翼の寸法,機体長さなどの8つの設計変数と飛び出し時の速度や飛び出し角度を遺伝情報化し,飛行距離を目的関数として遺伝的アルゴリズムを用いて解析を行った.各世代の個体数を200とし,50世代にわたり解析を行い,飛翔性能に強く関係する優性遺伝子を抽出した.解析によって得られた結果を用いて外乱に強い機体の設計を行い,コンテストで確実に飛行する機体を提案した.提案されたモデルは2005年度の鳥人間コンテストで4位に入賞,審査員特別賞を受賞し,遺伝的アルゴリズムによる最適化の有効性を確認した.
著者
飯田 明由 岩崎 正志 水野 明哲
出版者
社団法人 日本流体力学会
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.543-551, 2006-12-25 (Released:2010-10-22)
参考文献数
7

鳥人間用滑空機の設計製作はものづくり教育のひとつとして効果的であるが, 事前に飛行テストを行うことが難しいこと, 設計要素が多岐にわたることなどから設計の最適化が難しいという問題があった. 本研究では, 鳥人間用滑空機の設計の最適化を図るため, 滑空機の三次元飛翔解析プログラムと遺伝的アルゴリズムを用いた最適化手法について検討した. 主翼, 尾翼の寸法, 機体長さなどの8つの設計変数と飛び出し時の速度や飛び出し角度を遺伝情報化し, 飛行距離を目的関数として遺伝的アルゴリズムを用いて解析を行った. 各世代の個体数を200とし, 50世代にわたり解析を行い, 飛翔性能に強く関係する優性遺伝子を抽出した. 解析によって得られた結果を用いて外乱に強い機体の設計を行い, コンテストで確実に飛行する機体を提案した.提案されたモデルは2005年度の鳥人間コンテストで4位に入賞, 審査員特別賞を受賞し, 遺伝的アルゴリズムによる最適化の有効性を確認した.
著者
飯田 明由 岩崎 正志 水野 明哲 Iida Akiyoshi Iwasaki Masashi Mizuno Akisato
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構特別資料: 境界層遷移の解明と制御研究会講演論文集 第37回・第38回 = JAXA Special Publication: Proceedings of the 37th and 38th JAXA Workshops on Investigation and Control of Boundary-Layer Transition (ISSN:1349113X)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-SP-06-013, pp.43-46, 2007-02-23

Nowadays, the flight distance of champion team of the birdman rally contest was over 400 m. In order to break the record, we have to consider the weather conditions, flight conditions and design optimization of the glider. For this purpose, we developed the three-dimensional flight simulator and the optimization program based on genetic algorithm. The simulation result of the three-dimensional flight simulator was reasonably agreement with the real flight. GA (Genetic Algorithm) optimization was carried out with two hundreds samples and fifty generations. The dominant genes of airplane for the contest were obtained with GA. The performance map showed the optimal airplanes such as the champion team were sensitive and not easy-handle. The simulator was suggested another optimized model with flexible wing that was not sensitive to flight conditions. The proposed model got the fourth prize and the referee's award of the birdman rally contest 2005.