著者
田中 浩 岩田 和之 改田 徹哉 根井 敏之 泉田 史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFT, 光ファイバ応用技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.545, pp.21-24, 2007-02-23

この論文では,1999年〜2005年までに発生した生物被害について分析した結果と,設備の信頼性,保守稼動削減を考慮した対策方法について説明します.
著者
阿部 達也 松本 茂 岩田 和之
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.203-214, 2017-05-31 (Released:2017-05-31)
参考文献数
47

近年,ハイブリッド自動車等のエコカーへの需要が高まり,政府も補助金や減税等でエコカーへの買い替えを後押ししている。これらの買い替え促進政策は主に自動車の性能に応じて設定され,その適用は全国一律となっている。一方で,燃費改善に伴い走行距離が増加してしまうというリバウンド効果の存在は国内でも確認されているものの,地域間でリバウンド効果に差があるかどうかは今のところ検証されていない。もし,地域間でリバウンド効果に差があるならば,全国一律のエコカー普及制度は非効率的なものとなる。そこで,本研究では地域間,特に大都市圏と地方部との間でリバウンド効果に差が見られるかどうかを,790世帯の家計調査の結果を用いて検証した。分析の結果,大都市圏ではリバウンド効果は確認されなかった一方で,地方部ではリバウンド効果が約34%もあることが明らかになった。このことは,大都市圏と地方部で一律のエコカー普及策を導入した場合,地方部での費用対効果が大都市圏よりも低くなってしまうことを意味する。より効率的に自動車からの温室効果ガスを削減させるためには,現状のような全国一律の普及施策ではなく,地域間で補助金等の価格差を設けると同時に,地方部では公共交通機関への代替を促すような制度設計も必要である。
著者
岩田 和之
出版者
東京工業大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

日本で実施されている政策評価の多くは定性的なものが主であり、定量的に行われているものは数少ない。そこで、本研究では、昨年度に引き続き、日本で実施されている自動車排気ガス規制を取り上げ、定量的な政策評価の重要性を示した。昨年度は規制が始まる前の情報を用いた事前評価を行ったが、今年度は規制後の情報を用いた事後評価も試みた。現在、日本では3種類の自動車排ガス規制が用いられている。それらは、古くからある単体規制と近年になり施行された車種規制、運行規制である。単体規制は新車を対象とした汚染物質の原単位規制であり、車種規制と運行規制は旧車を対象とした直接規制である。ただし、運行規制は自治体条例の下で実施されている規制であり前者と比べると規制順守の度合いは弱いものとなっている。しかし、実際にこれらの規制がどの程度の大気環境改善に寄与したのかどうかは明らかとなっていない。そこで、日本の長期大気環境測定情報を用いて、この点について検証を試みた。分析の結果、単体規制と車種規制は大気環境を改善していることが示された。一方で、運行規制の効果は限定的であった。したがって、条例のような大きな強制力を持たない規制については、遵守を担保するような制度設計を行う必要がある。また、大気環境改善効果を見ると、単体規制のそれは他の2規制に比べて大きなものであることが明らかとなった。つまり、まず、新車の環境能力を改善させ、その後に旧車から新車への代替を促進させるような制度の在り方が望ましいことを示していよう。