著者
高橋 鉄美 亀田 佳代子 川村 めぐみ
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.576-578, 2002-07-15
被引用文献数
3 1

琵琶湖産アユとワカサギをカワウの胃内容物から種判別できるようにする目的で尾鰭骨格の観察を行った。両種は尾部棒状骨に下尾骨が癒合せず,2-5個の尾鰭椎前椎体に神経棘が関節することから他の琵琶湖に生息する魚類と区別できた。またアユは尾鰭椎前第3および第4椎体の神経棘が筒状の構造を持ち,先端に軟骨を有すること,そして上尾骨が2本で後方の下端が2叉するか,もしくは3本であることにより,ワカサギと明瞭に識別することが出来た。また両種の尾鰭骨格と体長の関係式も求めた。