著者
川端 学 朝生 雅人 斎川 貴彦 服部 武
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.87, no.2, pp.285-291, 2004-02-01
参考文献数
13
被引用文献数
20

近年,携帯電話の普及に伴い,位置情報に基づく様々なサービスの要求が高まっている.測位演算に用いる位置に依存する情報としては,TOA(Time of Arrival),TDOA(Time Difference of Arrival),電界強度(Signal Strength),AOA(Angle of Arrival)が考えられている.今後,普及することが予想される第三世代以降の携帯電話においては,通信速度の高速化に伴い,ヂップの分解能が高まり,より高精度で信号の到来時間が測定可能となる.そこで,本論文においてはTDOAシステムの位置検出性能について評価・検討を行う.遅延波プロファイルとして指数分布を仮定し,最ゆう推定法に基づく位置検出アルゴリズムの定式化を行う.次にシミュレーションにより,TDOAシステムにおける最ゆう推定法と既存の手法との位置検出精度を比較する.更に,複数の環境下において最ゆう推定手法の位置検出精度を評価する.