著者
工藤 上 小山田 隆
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

2009年と2010年の5月~10月に、青森県内の農場3カ所と北海道内の農場2カ所を対象に、イベルメクチンポアオン製剤の通常量投与による牛消化管内線虫の駆虫試験(Fecal egg count reduction test)を行った。その結果、糞便内線虫卵の大半を占めるCooperia属線虫の虫卵減少率は、青森県内の農場1カ所と北海道内の農場2カ所において8月の駆虫後に薬剤耐性の目安となる90%を大きく下回り、我が国の牛におけるイベルメクチン耐性線虫の存在が初めて確認された。
著者
小山田 隆 江坂 幸敏 工藤 上 吉川 尭
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.574-578, 1996-08-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
28
被引用文献数
3

1992年7月~1995年12月に青森県東部地域で集められた18種の淡水魚総計44, 724尾について, 日本顎口虫の幼虫寄生を検索した.ドジョウ, ナマズ, ウキゴリ, ヤマメおよびウグイの5魚種から, 第3後期幼虫計322虫体を検出した.幼虫が検出された魚種はいずれも人への感染源になり得ると思われ, 特にヤマメを含むサケ科ならびにウグイを含むコイ科魚類は, 北日本で発生している人の日本顎口虫症の感染源として重視すべきものと考えられた.