著者
師 耀軒 桟敷 孝浩 澤内 大輔 中谷 朋昭 山本 康貴
出版者
北海道大学農学部農業経済学教室
雑誌
北海道大学農經論叢 (ISSN:03855961)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.97-104, 2009-03

日本政府は、2002年に、外国人旅行者の訪日を促進する「グローバル観光戦略」を策定し、「2010年に訪日客1,000万人を」との目標を掲げたキャンペーンの実施を表明した。2003年1月には、当時の首相による施政方針演説の中で「わが国の文化・観光の魅力を全世界に紹介し、訪日外国人旅行者の増加とこれを通じた地域の活性化を図る」旨の"観光立国への道"が表明された。観光を主目的として訪日する外国人の増加を促進していく意義は、経済や地域の活性化だけではなく、国際相互理解の促進などの面からも極めて大きい。このため、いくつかの機関は、外国人観光客による日本国内での観光動向についての基礎データを得るために、外国人観光客に対するアンケート調査を実施している。このような基礎データは、政府による観光政策の立案や旅行会社によるマーケティング戦略の構築などに有益な情報を提供している。本論文の課題は、北海道大学在学中の留学生を対象者としたアンケート調査分析を通じ、留学生の日本国内における観光動向を明らかにすることである。