著者
渕 祐一 成松 浩志 仲摩 聡 寿 久文 平川 英敏 鳥島 嘉明 野口 玉雄 大友 信也
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.520-524_1, 1991-12-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
8
被引用文献数
8 10

これまで毒性が不明とされてきたホシフグについて, フグ毒試験を行って部位別の毒性を検討した. 大分県沿岸産30個体及び山口県近海産1個体の計31個体 (雄16個体, 雌15個体) 中, 皮膚の有毒個体出現率は雄12.5%, 雌33.3%で雌の方が高く, その毒力レベルは雌雄とも弱毒であった. 卵巣の同出現率は80.0%で, その毒力レベルは強毒を示した. また, 消化管は雌の1個体が弱毒を示した. 他方, 筋肉, 肝臓及び精巣はいずれも無毒であった. 以上の結果から, ホシフグは皮膚, 卵巣, 消化管に毒性が認められる有毒種であることが明らかになった.