著者
渡辺 洋一 松尾 圭祐 玉置 明彦 平木 俊吉 森山 重治 堀内 武志
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.510-515, 2001-09-25 (Released:2016-10-15)
参考文献数
18
被引用文献数
28

我々は固形シリコンを用いた気管支充填術Bronchial Embolization using Silicone(以下BEUS)を考案し, 従来の充填材を用いた充填術に比べ, その確実性において優れていることを報告してきた。シリコン性充填材として開発したEndobronchial Watanabe Spigot(以下EWS)を手術困難な難治性気胸, 気管支瘻等に使用し良好な治療成績を得ることができたので報告する。対象症例は難治性気胸24例, 有瘻性膿胸7例、肺瘻4例、気管支瘻1例, 気管支胆管瘻1例の合計37例(35施設)であった。バルーンカテーテルを用いた試験等で30/37(81.1%)において責任気管支の同定が可能であり, EWSを用いた気管支充填術により12/32(37.5%)の症例においてエアーリークの消失が, 14/32(43.7%)の症例においてエアーリークの明らかな減少が認められた。これらの効果により肺の拡張を得ることができた19/31(61.3%)の症例において胸腔ドレナージチューブを抜去することができた。本療法に伴う合併症としては肺炎, 呼吸困難, 無気肺を各々2/32(6.3%)の症例に認めた。EWSを用いた気管支充填術は, 従来の気管支充填術に比してより確実で長時間の充填効果を得ることができ, 難治性気胸, 有瘻性膿胸, 肺瘻, 気管支瘻等の疾患に対する有用性が示唆された。
著者
亀井治人 大奥 泰亮 平木 俊吉 上岡 博 小谷 剛士 木村 郁郎
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.935-940, 1990-10-20
被引用文献数
1 2

1983年より当科に入院した肺癌340例のうち4例(1.2%)に手指への転移を認めた.組織型は小細胞癌2例, 腺癌1例, 扁平上皮癌1例であり, 1例が指骨のみへの転移, 1例が骨および皮膚・軟部組織への転移, 2例が皮膚・軟部組織のみへの転移であった.症状は同部の腫脹と痙痛を全例に認めた.手指への転移は, 全身病変悪化の部分症状として発現し, 全例転移発現後6ヵ月以内に死亡した.悪性腫瘍の手指への転移は非常にまれであり, また予後不良を示唆する徴候と思われる.