著者
新野 大輔 木坂 綺花 平林 晃 井尻 敬
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.38-45, 2017-09-09

野球の打撃練習方法のひとつである素振りでは,ボールが飛んでくるコースや位置を常にイメージすることが重要であると言われている.しかし,実際に素振り練習を行っても,それがイメージと一致しているかは確認が困難である.そこで本研究では,高速度カメラにより,素振り練習の精度を可視化する手法を提案する.具体的には,バッティングティーを用いた素振り練習を高速度カメラで撮影し,得られた高速度動画からバットの軌道を追跡することで素振り精度とバットの軌跡を可視化する.提案手法の精度評価を行い,素振りの練習目的としては十分な推定精度が得られていることを確認した.
著者
平林 晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.112, pp.55-60, 2009-06-24
参考文献数
19
被引用文献数
1

Compressed sensingとはcompressive samplingとも呼ばれ,観測対象信号に対するスパース性もしくは圧縮可能性の仮定のもとで,その信号に対する観測データをできる限り少なくし,その少数のデータだけから観測信号を復元するための技術である.基本的には観測過程および復元手法を共に設計する立場で議論できるが,復元手法に重点をおいて議論されることが多い.その最もよく知られた手法がl_1ノルム最小化原理であり,この原理が有効に機能するための観測過程に対する条件が示されている.Compressed sensingは数年前から大変注目されるようになっているが,その理由はこの問題が理論的な興味深さを含んでいるからだけではなく,種々の応用問題への展開可能性を秘めているからであると考える.本稿では,compressed sensingの基本原理を解説した後に,本分野における最新研究動向を,具体例を示しながら分かり易く解説する。
著者
平林 晃 PIER-LUIGI Dragotti
出版者
山口大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では,スパース信号に対する複数チャンネル標本化と,スパースサンプリングに基づく画像特徴量抽出に関する研究に取り組んだ.前者は主に初年度の課題であり,信号の事前分布とl1ノルム最小化原理をそれぞれ利用した2種類の信号再構成アルゴリズムを提案した.また,次年度は主に後者に取り組み,画像に含まれる直線エッジの完全抽出アルゴリズムを開発した.そして,提案手法の雑音耐性が従来手法より約10dB優れていることを計算機実験により示した.