著者
平泉 隆房
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

西日本に鎮座する日吉神社・白山神社を網羅的に検出し、それら全てを国土地理院の地勢図・地形図上に確認した。すでに、東日本での作業から把握できたように、延喜式内社を名乗っていながら、中世や近世には白山さんとか日吉さんといわれ、白山信仰や日吉信仰の神社だったところをいくつも検出できた。また、山陰・南海・西海道のいづれにおいても、古代山岳信仰の拠点であった場所に、いつの間にか白山信仰や日吉信仰が入り込んでいる事例を探り当て、山岳信仰、延暦寺、日吉信仰が密接に連関していることも改めて立証できた。
著者
佐藤 進 鈴木 貴士 川尻 達也 山口 真史 陳 淑茹 木村 竜也 長山 恵子 村本 美春 平泉 隆房
出版者
金沢工業大学
雑誌
KIT progress : 工学教育研究 (ISSN:13421662)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.157-166, 2014-03

本研究では、友人とのコミュニケーションのない学生に焦点をあて、彼らのメンタルヘルスの特徴について検討した。約4%程度の学生が友人との会話がないと回答した。彼らはinactive/uncommunicativeな活動を一人で行う傾向にあり、他者との接触機会が少ないと考えられた。また、ストレスに対し、Negative対処行動をとる傾向が強かった。彼らのストレス度、疲労度、うつ度は高く、4人に一人から5人に一人は加療を要する水準にあった。大学内でのソーシャルサポート体制を検討し、彼らに対するストレスマネジメントが必要と考えられる。
著者
平泉 隆房
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

白山信仰と日吉(山王)信仰が、中世にどのように全国に広まっていったかを、現在の白山神社・日吉神社の分布図を作成し、それを参照しつつ検証した。中世前期までに成立した日吉社領が近江や北陸道を中心に全国に散在してみられ、その付近には現在でも多くの日吉神社が鎮座していることを確認した。白山神人と日吉神人、言い換えれば両信仰が対立することなく、協調して信仰圏の拡大につとめていたことも明らかとなった。なお、これらの勢力が、衰退した延喜式内社に入り込み、それぞれの地域の拠点としていた事例を多く検出することができた。あわせて、古代中世について、白山信仰に関するこれまでの研究史をまとめた。