著者
平田 直之
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.742-749, 2013 (Released:2013-11-09)
参考文献数
12

2011年8月から使用可能となったデスフルランは,本邦で最も新しい吸入麻酔薬である.すでに多くの施設で使用されているが,従来の吸入麻酔薬と比較して,麻酔の維持,覚醒や回復はどのように異なるのであろうか.また,高濃度デスフルランは,気道刺激性を有し,交感神経活動を刺激することが知られているが,実際使用する際に留意すべき点としてどのようなことがあげられるのであろうか.本稿では,デスフルランを実際に臨床使用する中で見えてきた,デスフルラン麻酔の特徴および留意点について述べる.
著者
平田 直之 宮本 英昭
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.271-280, 2011-12-25

土星系の魅力的な衛星は,タイタンやエンセラダスだけではない.カッシーニ探査機の活躍によって得られたさまざまな知見は,その他大勢の小型衛星も,太陽系科学において極めて興味深い対象であることを示している.小型衛星は,その小さな重力場や弱い熱的変成履歴という意味で小惑星と対比できるだけでなく,その特徴的な形態や表層の状態が,ほかの衛星や周囲の環と複雑な相互作用の結果であることから,土星系における衛星や環の形成や進化の鍵を握っていると考えられる.本稿では,こうした多様性に富む土星系小型衛星の姿と推定される内部構造,さらには進化史について概説するとともに,今後の探査で期待される観測について議論する.
著者
平田 直之 宮本 英昭
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.271-280, 2011-12-25 (Released:2017-08-25)
参考文献数
22

土星系の魅力的な衛星は,タイタンやエンセラダスだけではない.カッシーニ探査機の活躍によって得られたさまざまな知見は,その他大勢の小型衛星も,太陽系科学において極めて興味深い対象であることを示している.小型衛星は,その小さな重力場や弱い熱的変成履歴という意味で小惑星と対比できるだけでなく,その特徴的な形態や表層の状態が,ほかの衛星や周囲の環と複雑な相互作用の結果であることから,土星系における衛星や環の形成や進化の鍵を握っていると考えられる.本稿では,こうした多様性に富む土星系小型衛星の姿と推定される内部構造,さらには進化史について概説するとともに,今後の探査で期待される観測について議論する.
著者
平田 直之
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.352-358, 2016-05-14 (Released:2016-07-07)
参考文献数
30
被引用文献数
1

デスフルランは,血液/ガス分配係数が従来の吸入麻酔薬の中で最も低く,速やかな麻酔作用の発現と早期の覚醒,回復が可能であり,本邦でも広く用いられるようになってきた.高齢患者,肥満患者やさまざまな合併症を有する患者においても,デスフルランの有用性については多くの報告がなされている.一方,デスフルランを含めた吸入麻酔薬は,非生理的化学物質であるがゆえに,各臓器に対する薬理作用を十分に把握した上で使用することが望ましい.本稿では,デスフルランが呼吸,循環,中枢神経,内分泌代謝系,骨格筋へ及ぼす基本的な薬理学的作用を概説し,他の吸入麻酔薬との相違点や使用上の注意点について述べる.