著者
矢田 喜大 松浦 真也 前川 明弘 立野 雄也 徳本 勇人 川岡 孝督 神嵜 康之
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.217, 2020 (Released:2020-11-30)

近年,有機性廃棄物を発酵させ,得られたバイオガスを燃料として発電を行うバイオガス発電が注目を集めている.バイオガス発電事業においては,投入した廃棄物とほぼ同量の発酵残渣(以下,消化液とする)が発生する.消化液は窒素成分を含有するため,一部は液肥等として活用されるが,肥料の需要変動や臭気等の問題から排水処理が行われる場合も多く,その際には窒素含有量を排水基準値以下に低減させる必要がある.本研究では,消化液の窒素成分濃度を低減させるため,多孔性を有する天然鉱物や廃棄物を吸着材として用いる手法について検討を行った.併せて,消化液中の菌叢の変化や存在する菌種を確認するために,菌叢解析を実施した.その結果,天然ゼオライト,竹炭及び活性白土を吸着材として用いると,消化液のアンモニア性窒素濃度が減少することや,吸着材の投入により消化液の菌種が大きく変化しないことなどが確認できた.
著者
徳本 勇人 野村 俊之 星 英之 新居 靖崇 大谷 俊晴 野本 健太
出版者
一般社団法人 粉体工学会
雑誌
粉体工学会誌 (ISSN:03866157)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.172-177, 2017-03-10 (Released:2017-04-22)
参考文献数
17

Particles of additives that are ingested along with food can either adhere to the intestinal microflora or be absorbed, and these may possibly lead to illnesses caused by changes in the microflora composition. Barely 1% of Fe2O3 particles dissolve in acids present in the stomach. In addition, the direct administration of Fe2O3 particles into the stomach with a probe showed no adverse health effects. However, mixing Fe2O3 particles of a smaller diameter into food and orally administering the dose over a period of more than 2 weeks encouraged the multiplication of the diarrhea-causing Clostridium family amongst intestinal flora, indicating the cause of the diarrhea outbreak. On the other hand, multiplication of the Clostridium species was suppressed by the multiplication of another family within the intestinal flora, namely Lactobacillus. It was confirmed that by analyzing the formation of fermentation products such as hydrogen, acetic acid, and lactic acid, symptoms of diarrhea caused by the alteration of intestinal microflora composition spontaneously recovered.
著者
野村 俊之 杉岡 健一 徳本 勇人 木下 卓也
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、バイオフィルム形成メカニズムの解明と、磁場を利用したバイオフィルムの形成制御技術の開発を行った。その結果、バイオフィルムの形成パターンは、微生物が固体界面に付着するときの自由エネルギー変化の値により異なることを明らかにした。また、流れ場においてバイオフィルムが形成されやすい場所に、予め分解酵素を吸着させた磁性粒子を磁場により固定化しておくと、バイオフィルム形成を抑制できることを明らかにした。