著者
石井 明男 長岡 耕平 永平 晃造
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.133, 2020 (Released:2020-11-30)

昭和10年に始まった, し尿の海洋投棄は平成11年に廃止された。廃止までの経緯を報告する。
著者
押谷 一 田中 雅人
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.207, 2020 (Released:2020-11-30)

抗生物質は、ペニシリンの出現以来、感染症に対する劇的な治療薬として広く使用されてきました。 しかしながら、抗生物質の投与が容易であることから、抗生物質に耐性を有する抗生物質耐性菌が出現している。 特に、難治性の多剤耐性菌感染症の切り札と言われているコリスチン耐性菌の出現は、感染症の治療に大きな影響を与えている。 家畜に使用される抗生物質は人間よりも多いため、家畜に動物用抗生物質を使用する薬剤耐性菌は、食品を介して人間に伝染する可能性がある。 循環型社会として家畜ふん等を堆肥化する場合、抗生物質や薬剤耐性菌に注意する必要がある。
著者
名波 和幸 木村 眞実 中村 槙之介
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.163, 2020 (Released:2020-11-30)

当社は、使用済み自動車のガラスの再資源化について取組を実施しており、使用済み自動車のサイドガラスの回収装置を開発した。本稿では、回収したガラスを活用した製品の開発と調査について報告を行う。調査では、サイドガラスを原料とした沖縄赤瓦や琉球ガラスへの活用について研究した。調査の結果、原料代替としての可能性の他、付加価値商品としての可能性について明らかにした。
著者
山崎 達雄
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.131, 2020 (Released:2020-11-30)

歴史的にみてごみの処理が社会的に問題となるのは、近世に入ってからである。川を塵捨場のように心得る風潮が生まれ、各都市で川への塵芥の投棄が目立ち、塵捨場の整備も進められた。明治になると、外国人の目を意識してか、立小便、入れ墨や裸体の禁止等が、明治6年に制定された「地方違式?違条例」によって取り締まられ、塵芥の川への投げ捨てや道等への放置も禁じられている。これまで当たり前であったことが陋習とみなされ、規制されたのである。条例を子供まで理解できるように、条文にルビがふられ、えときした「図解」も作成された。「図解」のなかには鮮やかに彩色されたものもあり、「違式詿違条例」の「図解」の出版状況を概括するとともに、それらを通じて、明治初期の塵芥処理事情を考察したい。
著者
鈴木 航 江草 知通 寺沢 良則 増山 政次 澤本 嘉正
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.251, 2020 (Released:2020-11-30)

近年,ごみ焼却施設の運営形態を地方自治体によるものから,民間を活用したDBO(Design Build Operate:公設民営)へと移行するケースが増えている。その一方でベテラン運転員の不足が深刻化しており,安定稼働とコスト削減を両立していく上で,これまで以上に遠隔からの運転支援が必要不可欠なものとなりつつある。こうした中,当社では複数の焼却施設の運転状況を一元管理すべく,遠隔監視・運転支援システム 及び AI(Artificial Intelligence) やクラウドを活用した運転支援システムを構築して運転データを集約し,得られたノウハウを水平展開することによって,DBO施設における運営の高度化・効率化を図っている。本報では,当社システムの現状とその高度化に関する取組み状況,そして,それらも活用した横浜市との共同研究の概要について述べる。
著者
中野 裕 川本 直哉 梅本 司 桂木 格
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.95, 2020 (Released:2020-11-30)

我が国では少子高齢化や生産年齢人口の減少が進展する中、ロボット技術は、製造業の生産現場、医療・介護現場、農業・建設・インフラの作業現場などの幅広い分野で、人手不足の解消、過重な労働からの解放、生産性の向上などの社会課題を解決する可能性を有している。 資源化施設における選別工程では、機械による選別に加えて、精度向上のため、人による手選別が広く採用されている。手選別作業はベルトコンベヤ上で行われることが多く、作業員はベルトコンベヤ上を流れる混合廃棄物の中から対象物または異物を見つけ、選別・除去を行っている。これらは繁忙な作業であることに加えて、選別対象物に重量物が含まれる場合もあり、作業員への負担は小さくない。当社は手選別作業に係る負荷軽減を目的として、人共存型ロボットによる支援システムの開発を行っており、本稿ではその取り組みについて紹介する。
著者
矢田 喜大 松浦 真也 前川 明弘 立野 雄也 徳本 勇人 川岡 孝督 神嵜 康之
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.217, 2020 (Released:2020-11-30)

近年,有機性廃棄物を発酵させ,得られたバイオガスを燃料として発電を行うバイオガス発電が注目を集めている.バイオガス発電事業においては,投入した廃棄物とほぼ同量の発酵残渣(以下,消化液とする)が発生する.消化液は窒素成分を含有するため,一部は液肥等として活用されるが,肥料の需要変動や臭気等の問題から排水処理が行われる場合も多く,その際には窒素含有量を排水基準値以下に低減させる必要がある.本研究では,消化液の窒素成分濃度を低減させるため,多孔性を有する天然鉱物や廃棄物を吸着材として用いる手法について検討を行った.併せて,消化液中の菌叢の変化や存在する菌種を確認するために,菌叢解析を実施した.その結果,天然ゼオライト,竹炭及び活性白土を吸着材として用いると,消化液のアンモニア性窒素濃度が減少することや,吸着材の投入により消化液の菌種が大きく変化しないことなどが確認できた.
著者
高橋 惇太 葛 甬生 楠本 勝子 西村 隆司
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.357, 2020 (Released:2020-11-30)

近年開発・実用化が進められている嫌気性アンモニア酸化反応による窒素除去は、特にBOD/Nが低い廃水に対し、従来の循環式硝化脱窒法と比べ省エネルギー、低コストな処理であることから、浸出水中のアンモニア性窒素の除去方法として期待されている。本稿では、焼却残渣や汚泥の埋立て処分を中心とする産業廃棄物最終処分場にて2018年度8月から稼働中の、部分亜硝酸化と嫌気性アンモニア酸化から成る2槽型の窒素除去プロセスDENIMOX®について、運転経過を報告する。 2018年度8月〜2020年度6月までの運転経過により、浸出水のNH4-N濃度の変動や処理水量の増加に対し、部分亜硝酸化、嫌気性アンモニア酸化ともに安定的に維持されていることが確認された。本結果より、浸出水処理において嫌気性アンモニア酸化により安定した窒素除去が可能であることが示された。
著者
小山 光彦 シュクリ ファディル 戸田 龍樹 トラン クイン ザイヌル カマル シャズニ 中崎 清彦
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.201, 2020 (Released:2020-11-30)

本研究は、エビ養殖池汚泥のアンモニア変換プロセスの高効率化に有用な知見を得ることを目的として、異なる養殖池汚泥の高温好気発酵処理におけるアンモニア回収ポテンシャルを比較するとともに、次世代シーケンサーによる菌叢の網羅的な解析ならびに機能予測解析をおこなった。エビ養殖池汚泥からのアンモニア回収ポテンシャルは、汚泥の有機物濃度に大きく依存することがわかった。汚泥の微生物分解において、非溶存態窒素画分を溶存態化する過程がプロセスのボトルネックであることが窒素収支により明らかとなった。菌叢解析ならびに機能予測解析により、ペプチドグリカンや難分解性有機窒素の分解が有機態窒素の溶存態化の制限要因となっていることが示唆された。今後、これらの有機態窒素分解酵素を分泌する微生物を接種することにより、養殖池汚泥の分解・アンモニア変換の高効率化が期待される。