- 著者
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鈴木 郁
後藤 剛史
滝口 俊男
徳本 匠
- 出版者
- Japan Ergonomics Society
- 雑誌
- 人間工学 (ISSN:05494974)
- 巻号頁・発行日
- vol.37, no.3, pp.105-111, 2001-06-15 (Released:2010-03-12)
- 参考文献数
- 14
- 被引用文献数
-
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ガム咀嚼とアメ嘗味の乗り物酔い低減効果について, 延べ97名の被験者を振動台で40分間ずつ加振する事により実験的に検討した. 試行条件は, ガム咀嚼, アメ嘗味, それら両方ともなし, の3条件である. 主観評価を比較すると, 顕著ではないがガム咀嚼そしてアメ嘗味には, 主観的な意味での乗り物酔いを低減する傾向が見られた. また試行条件別に, 加振前に比べた加振後の重心動揺面積増加率を求めると, ガム咀嚼の条件が最小となり, 両方ともなしの条件が最大であった. これらより, アメ嘗味やガム咀嚼が, 主観的のみならず客観的にも乗り物酔い低減効果を有することが示唆された.