著者
戸崎 哲彦
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

現存する『柳宗元集』の南宋刊本は、劉禹錫原編三十巻に属する永州公庫本三十三巻本残巻と、北宋・沈晦校刊四十五巻本に属する韓醇詁訓本、眉山百家註本、魏仲挙五百家註本、鄭定重校添註本、劉怡増広音辯本、廖瑩中刪去註氏本に大別され、さらに後者は韓本と劉本と眉本等の三系統に分けられる。前者は正集とは別に序目一巻を備えた三十一巻であり、また編者・作者の文学観と制作時期を反映した編次になっているが、後者は内容分類によって編次を大きく変えている。眉本は魏本・鄭本・廖本へと継承されているが、韓本と魏本には註を異にする複数の覆刻本が存在しており、鄭本では補修部分に今日亡失する多くの版本と註とが用いられている。