著者
辻本 拓司 和南城 伸也 石垣 美歩 西村 信也 戸次 賢治 Gerhard Hensler
出版者
国立天文台
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

金やプラチナに代表される中性子を素早く捕獲して形成されるr過程元素の天体物理学的起源については、未だ同定できていない。2017年の夏、連星系にある2つの中性子星の合体がその起源であるという極めて有力な手掛かりを我々は掴むこととなったが、まだ断定できる状況には程遠い。さらに、中性子星合体が唯一の起源であることに対し、複数の観測事実が疑問を呈している。本研究は星の化学組成という独自の視点からr過程元素の起源に迫ろうとするものであり、我々は中性子星合体が支持されること、しかし一方で銀河形成初期では特殊な超新星(磁気駆動型超新星)が出現していたことを突き止めた。