著者
木本 克彦 星 憲幸 斉田 牧子 杉本 昌弘
出版者
神奈川歯科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、咬合咀嚼刺激と唾液成分との関連を明らかとするため、メタボローム解析を用いて、咬合咀嚼刺激による唾液中の代謝産物の変化を網羅的に解析した。その結果、臼歯部欠損患者群と残存患者群の唾液代謝産物を比較したところ、全部で137 のピーク値が同定され、主成分分析より2群間に代謝プロファイルの違いが認められた。また、臼歯部残存患者における安静時唾液群と刺激唾液群の比較を行ったところ、全部で116 の唾液代謝産物のピーク値が同定され、主成分分析より2群間にに代謝プロファイルの違いが認められた。以上の結果から、咬合咀嚼刺激が代謝産物レベルで唾液成分へ質的な変化を与えていることが示唆された。