著者
新原 皓一
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.99, no.1154, pp.974-982, 1991-10-01
被引用文献数
85 1152

セラミック系のナノ複合材料は粒内ナノ複合材料,粒界ナノ複合材料,ナノ・ナノ複合材料に分類できる.粒内ナノ複合化と粒界ナノ複合化は酸化物及び非酸化物セラミックスの各種の機械的特性を2〜5倍も向上させる.また,高温における硬度,強度,靭性,クリープ・疲労破壊強度,熱衝撃特性もこの手法により著しく改善される.一方,ナノ・ナノ複合材料は金属のような快削性や超塑性変形性などの新機能を発現する.本稿では,まずナノ複合材料の作製法,ナノ構造の観察結果,機械的特性の改善等について報告した後,ナノ分散粒子の役割について考察し,最後にナノ複合材料の将来を展望する.
著者
菅沼 克昭 新原 皓一 森藤 竜巳 中村 義一
出版者
The Japan Institute of Electronics Packaging
雑誌
回路実装学会誌 (ISSN:13410571)
巻号頁・発行日
vol.12, no.6, pp.406-412, 1997-09-20 (Released:2010-03-18)
参考文献数
10
被引用文献数
4 5

いくつかのSn-Bi2元系およびSn-7.5Bi2Ag-0.5Cuはんだを作製し, 特性評価した。亜共晶組成では, 微細なBiが析出した初晶β-Snと共晶が形成される。57wt%Biの組成では, 均一な共晶組織となる。亜共晶組成では約140℃に共晶融解が生じる。Bi添加量の違いによるぬれ性の変化は少ない。界面には, Cu側から薄いCu3Sn/厚いCu6Sn5の順で反応層が形成される。Sn-7.5Bi-2Ag-0.5Cu合金では, リング上に形成した針状のAg, SnとBi粒子が偏析して形成され, さらに数十nmの大きさの微細粒子が分散する。Sn-7.5Bi-2Ag-0.5Cu合金ではんだ付けされたCu接合体は, 現行のはんだ付け温度範囲で高い接合強度を達成する。