著者
津田 康民 内田 誠也 山岡 淳 新田 和男 千代島 靖 葛原 俊作
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.111-113, 2005-03-01 (Released:2019-05-03)

浜名湖花博会場において公開実験を行い、いけ花の体験および観賞による心身の変化を指尖容積脈波とアンケートを用いて評価した。推定血管年齢、波高、脈拍を指尖容積脈波およびその加速度脈波から計算した。血管年齢はいけ花の体験やその観賞により有意に減少した。10項目のアンケートの主成分分析を行った。その第一主成分得点(癒され感)の高値群は、低値群に比べいけ花の観賞による血管年齢の低下が顕著だった。 6月19-27日に浜名湖花博会場内の国際花の交流館に出展したMOA美術文化財団静岡支部のブースにおいて実施された、いけ花(一輪挿し)体験コーナーにおいて公開実験を行った。 会場では、花をいけたり、鑑賞したりすることが人の心身に影響を与えていることを、体験をもって実感することで、ライフスタイルの中に花を取り入れることの素晴らしさを来場者に伝えることが出来、大きな反響を頂いた。
著者
笠井 俊二 赤池 敏宏 国元 武彦 新田 和男 宮田 暉夫
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.327-330, 1983

コラーゲンは生体親和性に優れており、一方、ムコ多糖は陰性荷電、高含水率を有するヒドロゲルの性質から抗血栓素材として期待される。そこで今回我々はコラーゲンームコ多糖からなるhybrid matrixをin vitroで作製し、血小板粘着抑制活性、生体親和性に優れた素材の開発を目ざした。コラーゲンービアルロン酸からなるmatrixは血小板の粘着を強く抑制し、またこのmatrix上では線維芽細胞の増殖が良好であった。これらの結果から、コラーゲンームコ多糖からなるhybrid matrixは生医学材料として有用であると思われる。
著者
内田 誠也 津田 康民 木村 友昭 山岡 淳 新田 和男 菅野 久信
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.1120-1132, 2011-12-01

目的:肩こりと2種類の圧入式の筋硬度計を用いた肩の筋硬度との関連を調べる.方法:短期的および長期的な筋硬度の変化に関する2種類の実験を行った.短期的な研究では,肩こりを緩和させるリラクセーション法を1時間実施したとき,肩こり(自覚的な痛み,硬さ)の変化と筋硬度の変化との関連を調べた(n=35).長期的な研究では,2005年と2007年の職域健康診断において,肩こり(自覚的な肩こり感,こりやすさ)と肩の筋硬度,自覚的ストレスの変化との関連を調べた(n=149).筋硬度計は,負荷圧が異なる2種類の機器(TDM-na1,PEK-1)を用いた.結果:短期的な研究では,肩の自覚的な痛みや硬さの変化はTDM-na1を用いた筋硬度の変化と有意な相関があることが明らかになった.長期的な研究では,女性の自覚的肩こり感が高く,筋硬度も硬いことがわかった.また,男性においては自覚的肩こり感と両方機器による筋硬度との間に有意な相関があった.女性においては自覚的肩こり感と筋硬度に有意な相関はみられなかったが,2005年から2007年にかけてのストレスの変化とTDM-na1を用いた左肩の筋硬度の変化との間に有意な相関がみられた.結論:肩こりを客観的に評価する方法として,筋硬度計は有効な計測方法である.