著者
福田 一史 井上 奈智 高倉 暁大 高橋 志行 橋崎 俊 日向 良和 藤倉 恵一 松岡 梨沙
雑誌
じんもんこん2020論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.275-282, 2020-12-05

近年,多くのテーブルトップゲームが創作され消費されるようになった.また図書館でのボードゲームの活用が進むなど文化資源として注目が集まっている.すでにいくつかの民間のデータベースなど実践が存在するが,体系的な目録作成や利用には課題がある.本研究は,1) 既存DBの記述要素分析,2) サンプル資料の分析,3) 産学で組織したワーキンググループでの検討,を通じて概念モデルを策定した.記述テストにより本モデルの有効性が確認できたものの,その妥当性検証や精緻化などの課題が示唆された.
著者
日向 良和
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.8, pp.344-349, 2021-08-01 (Released:2021-08-01)

これまで図書館にとって,ゲームは読書推進と競合しており,収集,提供は進んでいなかったが,2018年以降,日本国内の公共図書館,学校図書館において,ボードゲームを遊ぶイベントや,テーブルトークロールプレイングゲームを遊ぶ事例が増えている。本稿はアメリカ,北欧,および国内の事例をもとに図書館情報資源として今後ゲームを図書館が収集,提供する意義と効果について検討をおこなった。その結果多彩な文化体験の機会を図書館が提供するならば,ゲームを図書館情報資源の1つとして導入する検討が必要であることがわかった。
著者
日向 良和
出版者
都留文科大学
雑誌
都留文科大學研究紀要 (ISSN:02863774)
巻号頁・発行日
vol.73, pp.95-111, 2011

本稿は情報リテラシーを意識した図書館ガイダンスの実践例として、都留文科大学での実践例を報告している。主に大学図書館における情報リテラシーと図書館利用教育にかんする2000年以降の文献を踏まえながら情報リテラシー概念を検討した。情報リテラシー概念を検討するにあたり、文献にあるスキル志向アプローチと利用者志向アプローチについて、都留文科大学での図書館ガイダンスをそれぞれのアプローチに当てはめながら分析した。分析の結果都留文科大学では、情報リテラシー教育の必修化と、学生に一定の情報リテラシーを獲得させるためのカリキュラム作成が必要であると結論する。また、公共図書館での情報リテラシー向上サービスの必要性と、公立大学における地域貢献として、公立大学図書館と公共図書館の連携の必要性を認識した。今後の研究課題として地域住民の情報リテラシー能力の調査と、公共図書館における情報リテラシー基準の研究が必要である。
著者
日向 良和 HINATA Yoshikazu
出版者
都留文科大学
雑誌
都留文科大學研究紀要 (ISSN:02863774)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.161-173, 2017

近年新設された公共図書館において、調理室や工作室、音楽スタジオ等を同一建物内に備えて、調理、3 D プリンタ等出力、バンド練習など、さまざまな体験活動をおこなうことができる図書館が出現している。これらの活動がおこなわれている図書館を訪問し、その共通する特徴として、「読む・調べる→考える→やってみる」という活動の特徴があることを認識した。この認識を基に、これまでの公共図書館でおこなわれてきた資料・情報提供サービス(読書含む)の他に、これらの体験活動をサービスとして提供することの是非を検討した。本稿では体験活動を公共図書館の役割を越えるものであるとし、生涯学習施設における図書館機能の提供と位置づけ、否定的なものでないと結論づけた。