著者
第14期日本医学教育学会教材開発委員会
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.173-177, 2007-06-25 (Released:2011-02-07)

1) 患者の医療情報を医学教材に用いる時に配慮すべき点について, 個人情報の保護, 患者との信頼関係の構築, インフォームド・コンセントに重点を置いて第14期の教材開発委員会がガイドラインを作成した.2) 容易に個人同定ができない形に患者の医療情報を匿名化すれば, 患者情報を教材に用いることが可能である.匿名化の条件は, 教材の使用メディアと範囲によって決められる.3) 教育病院は患者の医療情報を教育に使用することを明示し, 包括的に同意を得るべきである.個別的にインフォームド・コンセントが必要の場合もある.教材は, 社会通念的に受け入れられるものに限定すべきである.
著者
日本医学教育学会 卒後・専門教育委員会 安井 浩樹 青松 棟吉 石原 慎 小西 靖彦 清水 貴子 高橋 弘明 高橋 誠 中川 晋 望月 篤
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.207-211, 2018-06-25 (Released:2019-05-23)
参考文献数
16

地域医療研修は2004年に卒後臨床研修制度が開始されて以来, 必修分野として現在に至っている. 研修の現場は, へき地や遠隔地の診療所から市街の保健所まで多岐におよんでいる. 地域医療研修を充実させ, よりよい研修医を育てるためには, プログラム責任者の役割が重要である. 震災被災地での地域医療研修や, 北海道と鹿児島の研修医の交換研修などユニークな研修も行われている. 充実した地域医療研修は, 地域でもとめられ世界的にも注目される, 持続可能で新しい日本の保健医療システムをつくるための人材育成に不可欠である.