著者
中村 孝明 星谷 勝
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.72, no.614, pp.213-220, 2007-04-30 (Released:2017-02-25)
参考文献数
8

Applicability of dynamic discounted cash flow approach upon capitalization of real estates is inclusively investigated, and it was found that evaluation of the direct capitalization must be carried out analytically, since Monte Carlo simulation may not be employed because of time consuming due to a nonlinear stochastic cash flows involved in the mathematical derivation. This paper proposed an approximate analytical method of discounted cash flows based on a logarithm random walk process in order to evaluate the stochastic direct capitalization of real estates. Numerical results by the proposed method is verified by Monte Carlo simulation, and a good agreement was obtained. It is emphasized that the procedure is simple and the calculation is easy, because an analytical technique is used.
著者
星谷 勝 山本 欣弥
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.654, pp.355-366, 2000-07-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
13
被引用文献数
2 5

ライフラインネットワークやトラス構造物といった現実の工学システムは, 多くの要素から構成されており,構成要素の部分的な被害がシステム全体の破壊に直結するとは限らない. 本研究では, このようなシステムの有する保有耐力, いわゆる冗長性を, Shannon の情報エントロピーを用いて物理的に定義し, 冗長性指数 (redundancy index) を提案している. 次に, 古くから扱われている並列システムを例題として, 信頼性 (reliability) と冗長性 (redundancy) の持つ意味について詳しく検討している. さらに, 簡単なネットワークモデルを用いてシステムの形状, リンクの破壊確率とシステムの信頼性および冗長性について検討を行った. 本研究で示した冗長性指数は, De, Kammchandani and Comell によって定義された冗長性指数と比べて, 優れた特長を有していることがわかった.
著者
野田 茂 星谷 勝
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.633, pp.41-59, 1999-10-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
27

複数地点で観測値が与えられた条件付対数正規確率場において, 不偏推定・最小誤差共分散規範に基づく Kriging 法と条件付確率密度関数法には固有な差があるのであろうか. この疑問に答えるため, 前者から導いた最適推定値, 推定誤差共分散, 後者からの条件付平均値, 条件付共分散の検討結果ならびに数値分析の結果, 1) 最適推定値と条件付平均値は完全に一致すること, 2) 推定誤差共分散は条件付共分散と異なること, 3) 推定誤差共分散は観測位置のみに依存し, 観測値に無関係であるが, 条件付共分散は観測値に依存すること, 4) 推定誤差共分散は条件付シミュレーションに関与しないことが見出された. 2つの方法は正規確率場において完全に等価であるが, ここで指摘した知見は条件付正規確率場とは異なる性質である.