著者
曹 陽 高木 修
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.46, no.11, pp.743-747, 2005-11-25 (Released:2010-09-30)
参考文献数
10
被引用文献数
2

本研究では、服装と痴漢被害の関係についての「痴漢神話」が存在するのか、つまり、人は女性の服装が電車内での痴漢被害の原因になる可能性があると認知するのかを、探索的に検討することを目的とした。15歳から37歳までの326名の高校生と大学生を対象に質問紙調査を実施し、主として、次の2点が明らかとなった。1) 痴漢被害経験のない女性においては、ミニスカートを含めて女性の服装が、痴漢被害の原因にならないと認知していた。2) 痴漢被害経験のない男性においては、ミニスカートを含めて女性の服装が、痴漢被害の原因になると認知していた。
著者
曹 陽 高木 修
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.46, no.11, pp.743-747, 2005

本研究では、服装と痴漢被害の関係についての「痴漢神話」が存在するのか、つまり、人は女性の服装が電車内での痴漢被害の原因になる可能性があると認知するのかを、探索的に検討することを目的とした。<BR>15歳から37歳までの326名の高校生と大学生を対象に質問紙調査を実施し、主として、次の2点が明らかとなった。<BR>1) 痴漢被害経験のない女性においては、ミニスカートを含めて女性の服装が、痴漢被害の原因にならないと認知していた。<BR>2) 痴漢被害経験のない男性においては、ミニスカートを含めて女性の服装が、痴漢被害の原因になると認知していた。
著者
曹 陽 高木 修 Cao Yang TAKAGI Osamu
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室
雑誌
対人社会心理学研究 (ISSN:13462857)
巻号頁・発行日
no.3, pp.103-109, 2003

中国の出版制度においては、性的描写やポルノの書物・映像などが「精神汚染」と呼ばれ、それらを出版や販売することが一切禁止されている。ところが、そういう本や雑誌は、往々にして発禁しきれず、密かに闇のルートで販売している。日本や欧米と異なり、中国の特有な社会状況において、北京市の中学生と高校生らは、性の情報を獲得する公式ルートと非公式ルートの違いという観点から、マス・メディアの影響を検証する。そして、本研究は新しい分析方法を加えながら、学年、性別、地域の、それぞれの主効果と交互作用に着目して、新たな知見を期待する。まず、中学1年生から高校3年生までの合計6学年の1要因分散分析を行った。その結果、中学1年生は他の学年に比べて、公式ルートを通じて獲得した性の情報が最も少なく、中学生よりも高校2、3年生の方が、非公式ルートを通じて獲得した性の情報が最も多いことが明らかとなった。次に、中学校と高校を代表する中学2年生と高校2年生のデータを用いて、学校×性別×地域の3要因分散分析を行った。その結果、公式ルートを通じて獲得した性の情報は女子生徒の方が多いが、非公式ルートを通じて獲得した性の情報は男子生徒の方が多く、特に高校の男子生徒が、より一番多いことが明らかとなった。学校×地域の交互作用においては、市中心や近郊の中学生よりも遠郊の中学生の方が、非公式ルートを通じて獲得した性の情報が一層多いことが明らかとなった。上記した結果は、性的関心、性(的)行動、性に対する態度の学年、性別、地域による差の検討結果と一致するところが多く見られた。