1 0 0 0 OA 航南瑣話

著者
朝倉文夫 著
出版者
東和出版社
巻号頁・発行日
1943
著者
朝倉 文夫
出版者
三重大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

【目的】頚部頚動脈狭窄症が増加しており、その血行再建術として低侵襲な血管内治療である経皮的血管拡張・ステント留置術が増えている。しかし、経皮的血管拡張・ステント留置術において最大の問題点は、押し潰された粥腫片の遠位脳血管への迷入による虚血性合併症(遠位塞栓)である。現在、本邦においては、病変部の遠位に留置したballoonによる血行遮断を行い、手技により生じた粥腫片をカテーテルで吸引回収・洗浄することにより遠位塞栓症を予防する方法が主である。しかし、吸引する血液量、吸引するカテーテルの位置、洗浄量などは術者によりまちまちで、最も効果的な吸引回収・洗浄方法は確立されていない。そこで、シリコンチューブと拍動ポンプを用いて、微粒子を流し、各種条件下(血圧、微粒子径、吸引量など)で、より効果的な粥腫片の回収方法を検討し、新たな遠位塞栓予防器具の開発を目的とした。【方法】シリコン製頚動脈モデルとシリコンチューブで回路を作成し、拍動ポンプで拍動流を生じ、ポリスチレン粒子を流し、実際の治療で用いられているdistal blocking balloonと吸引用カテーテルを用い、各種条件下で吸引回収効率を計測する。【結果】回路を作成し、ポンプの水量(拍出回数と量)および、回路全体にかかる水圧を調節することにより、拍動回数、流量、圧波形はヒトの頚動脈におけるものに極めて近似的な数字が得られた。しかし、ポリスチレン粒子は、シリコンチューブ中で生理食塩水に流すと、表面張力や摩擦抵抗により、均一に拡散して流れることは無かった。界面活性剤などを用い、生理食塩水中で均一に拡散する方法を見出す必要があった。それらに関する実験を行っていたが、当初予定していなかった海外留学へ赴くこととなり、これらの研究は中止せざるを得なくなった。
著者
朝倉 文夫 滝 和郎
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.54-57, 2009-06-15 (Released:2009-10-15)
参考文献数
33
被引用文献数
2