著者
三原 勇太郎 鈴木 稔 木村 寛子 赤須 玄 濵田 伸哉 篠崎 広嗣
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.76, no.7, pp.1801-1806, 2015 (Released:2016-01-30)
参考文献数
30

症例は51歳,男性.全身に広範な刺青を有する患者.直腸癌に対し低位前方切除を施行中,突然の血圧低下,頻脈,顔面紅潮をきたした.アナフィラキシーショックを疑い,手術を中止した.Epinephrine投与などによりバイタル安定し改善を得た.術後検査でラテックスに対する特異的IgE抗体陽性であり,ラテックスアレルギーを考え,ラテックスフリー環境下で再手術を行い,問題なく手術を終了しえた.ラテックスは術中アナフィラキシーの原因の一つであり,文献報告が散見される.一般に,頻回に手術や医療処置を受ける患者に加え,医療従事者や製造業などゴム手袋着用頻度の多い群でリスクが高いとされるが,本症例はラテックスアレルギーのハイリスク群には該当せず,刺青の長期に渡る作成過程でラテックスに感作した可能性を考えた.
著者
木村 寛子
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和大学紀要 (ISSN:1348575X)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.A83-A94, 2011

本稿の目的は、予測を外す表現や非常識な発想をおかしみと共に受け入れる方法を明らかにすることである。そこで、予測とのずれ、常識とのずれを含むユーモアエッセイを分析資料とし、資料から読み取ることのできるずれを確認したうえで、理解主体がずれの他に読み取っているものや感じとっていることを、周囲の表現を見ながら明らかにするという手順で分析を行った。分析の結果、ずれを生み出す表現主体の着眼点や、本題とは無関係な理屈、常識的ではない発想の中にある日常性などを、理解主体はずれの他に読み取っていること、そこからさらに表現主体の心理や現状を想像できるようになることが明らかになった。表現主体の発想を理解し、心情を想像することは、理解主体が表現主体に共感したり期待を抱いたりすることにもつながるだろう。このような過程を通して理解主体の中に生まれる共感や期待が、ずれをおかしみと共に受け入れるために重要だと考えられる。